トロピカルな雰囲気満点の鮮やかな花が人気、ブーゲンビリア
ブーゲンビリアは、オシロイバナ科ブーゲンビリア属の半つる性の植物になります。
中央アメリカから南アメリカの熱帯が原産の低木で、薄紙のような質感の花を咲かせます。
この花びらに見える美しく着色した部分は、実は花を取り巻いている葉の変形したもの(苞(ほう))で、鮮やかな色が多く揃います。
実際の花は、その中心に咲く白色の小さな筒状のものになります。
ピンクや黄色など、派手な花色とは裏腹に、開花しても香りはほとんどありません。
開花は5~10月と長く、鉢植えや庭植えとしてシンボルツリーなどでも育てられており、人気の植物です。
ブーゲンビリアという名前は、1766年にブラジルの熱帯雨林でこの花を発見したフランス人探検家、ブーガンウィルに由来しています。
和名では、「九重葛(ここのえかずら)」や「筏葛(いかだかずら)」と呼ばれています。
日本では、ブラジル原産のグラブラ、スペクタピリス、ペルー・コロンビア原産のペルウィアナの3原種と、これらを掛け合わせたパッティアナタイプ、ハイブリッドタイプの5系統が流通しています。
ブーゲンビリアの土について
ブーゲンビリアは、水はけがよく通気性のよい土を好みます。
市販の培養土を利用するか、自作する場合には赤玉土4、腐葉土3、軽石2、鹿沼土1の割合で混ぜたものを使用するとよいでしょう。
それぞれの土については、こちらで詳しく紹介していますので参考にしてみてください。
ブーゲンビリアの肥料について
ブーゲンビリアは、肥料は控えめに与えるようにするのがポイントになります。
チッ素成分の多い肥料を与えすぎると、枝はのみが成長し開花しない原因になりますので注意するようにしましょう。
成長期の春から夏の間と9月には、月1回程度株元に固形肥料を与えるようにします。
ブーゲンビリアは長期に渡って成長と開花を繰り返すため、即効性の液体肥料よりも緩効性の化成肥料の方が適しています。
また、花後には液肥で追肥してやるとその後の花付きも良くなります。
ブーゲンビリアの苗について
ブーゲンビリアの苗は、春から夏にかけて販売されています。
葉の色が鮮やかで、艶のあるものを選ぶようにします。
葉先が黄色くなって縮れているものや、病害虫のいないものを選ぶようにします。
苗の選び方についてはこちら、苗の植え付けについてはこちらでも詳しく説明していますので参考にしてみてください。
植え付けの適期は、気温が20℃以上になる5~7月頃になります。
植え付けの際には、根が傷つきやすいので注意するようにしましょう。
ブーゲンビリアの植え替えについて
ブーゲンビリアは、2~3年に1回程度を目安に植え替えを行うようにしましょう。
植え替えの適期は、5~7月頃になります。
つぼみができている時や花が咲いている時は、苗が弱ってしまう可能性がありますので植え替えは避けるようにしましょう。
ブーゲンビリアの日当たりについて
日光を好みます。
元々熱帯地域原産の植物ですので、夏の暑さにも強い性質があります。
特に花の咲く前後は日当たりをよくし、花後に切り戻して追肥してやるとその後の花付きもよくなり秋にまた花を咲かせてくれます。
ブーゲンビリアの水やりについて
ブーゲンビリアを育てる際には、水やりは重要なポイントになります。
神経質になる必要のない品種もありますが、基本的には水を与えるほど枝葉がどんどん茂り花芽の生育が鈍くなってしまうという性質を持っています。
元々乾燥した地域で育つ植物ですので、乾燥と水やり後の湿り気とのギャップが激しいほど花を咲かせやすくなります。
ですので、4~10月の花芽を付け始めるころから乾燥気味に管理するようにし、真夏の生育期には葉が萎れたらたっぷりと水を与えるくらい待ってから水やりをしても大丈夫です。
花が咲いている時期に水やりをし過ぎると、花数が減るだけでなく、成長しきれなかった花芽がトゲになって枝に残ってしまいます。
11~3月にかけては、水やりを控えて耐寒性を強くするようにしてやります。
この時期の水やりは、1週間に1回程度で十分です。
ブーテンビリアの切り戻しについて
ブーゲンビリアは、伸びすぎた枝があればその都度枝先を切り戻してもかまいません。
本格的な剪定は、6月中旬~8月の開花が一段落したタイミングで行うようにします。
ポイントは葉を茂らせすぎず幹に日光が当たるようにすることです。
トゲだらけになってしまった枝や、花付きのまばらな枝を全て切り落とし、新芽を伸ばしながら樹形を整えていくようにします。
ブーゲンビリアの挿し木について
ブーゲンビリアを増やすなら、切り取った枝を活用する挿し木が簡単な方法になります。
6~7月頃、硬く傷のない枝を選んで10cm程度切り、切り口を斜めに切ります。
下葉を取り除き、葉を4~5枚程度にして水揚げして湿らせた土に挿します。
挿し木については、ラベンダーですが詳しく説明していますのでそちらを参考にしてみてください。
ブーゲンビリアの温度について
熱帯原産のブーゲンビリアは、暑さには強いのですが、寒さには弱く10℃以下の環境では枯れてしまいます。
冬の時期、鉢植えなら室内の暖かい場所で管理するようにしてやります。
ビニールハウスなど温暖な気候を維持できる環境ならば、1年中花を咲かせてくれます。
冬の時期には乾燥気味に育てていくことで耐寒性がついていきますので、11月から3月にかけては週に1回程度を目安に水やりをするようにします。
地植えでは防寒しなければ枯れてしまうので、株元にマルチングをしてやるか、植え付けの際に保温性のあるパーライトを混ぜておいてやるのもよいでしょう。
また、根が横に張らない性質を利用して株元にアリッサムや這性ベロニカなどの寒さと乾燥に強い多年草をグランドカバーとして植えてやるのも一つの方法です。
ブーゲンビリアの病害虫について
ブーゲンビリアで注意したい病害虫はほとんどありません。
ただ夏に風通しの悪い環境で管理していると、アブラムシの被害にあうことがあります。
見つけ次第薬剤を散布するなどして、防除するようにします。
鮮やかな花でトロピカルな雰囲気を醸し出してくれるブーテンビリア。
あなたも、ブーゲンビリアを育ててガーデニングを楽しんでみませんか?
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