美しい彩りを食べずに楽しむ、鑑賞用五色トウガラシ
日本で「トウガラシ」とは、「唐」=「中国」のことではなく、「外国全般」を指す「辛氏」という意味で呼ばれています。
そして、鑑賞用の「五色唐辛子(ゴシキトウガラシ)」は、その実が最初は緑色なのですが、その後紫や白、黄色、オレンジ色などに変化するのでそう呼ばれています。
ゴシキトウガラシは、熱帯アメリカ原産のナス科の多年草になります。
自生地では多年草として扱われますが、日本では冬を越すことが難しいため春に種をまき、夏から秋に果実を楽しむ春撒き1年草として扱われるのが一般的です。
トウガラシの仲間であるトウガラシ属の植物は、南北アメリカを中心に20~27種が分布していますが、鑑賞用に限らず日本で栽培されるトウガラシの大半は、カプシカム・アンヌム種をもとに改良されたものです。
このアンヌム種は、北アメリカ南部、南アメリカ北部に分布するトウガラシの原種になり、世界で最も広く栽培されているトウガラシの一つになります。
日本に伝わったのは諸説ありますが、1542年にポルトガルから伝わり、当初は食用ではなく観賞用や毒薬、しもやけ止めの薬として用いられていたようです。
鑑賞用トウガラシの花期は、7~10月頃で、茎の上部に葉の付け根から花がらを伸ばし、花径1~2cm程度の小さな花を咲かせます。
花は5~6枚の花弁を持つ星形で、ナスの花に似ています。
花は次々と開花しますが、花は小さく目立つものではありません。
花後にカラフルな果実が実り、色が変化していきます。
五色トウガラシの土について
市販の培養土か、自作する場合には赤玉土6、腐葉土4を混ぜたものを使用するとよいでしょう。
それぞれの土については、こちらで詳しく紹介していますので参考にしてみてください。
五色トウガラシの肥料について
生育期には10日に1回程度を目安に、液肥を与えるようにするとよいでしょう。
五色トウガラシの植え付けについて
五色トウガラシは、春に種を蒔くか、春に出回る苗を植え付けるか鉢を購入して鑑賞します。
五色トウガラシは、移植を嫌いますので一度植え付けたら植え替えはできないと考えてください。
どうしても植え替えが必要な場合は、土を崩さず移動させるようにします。
五色トウガラシは、連作を嫌いますのでその点は植え付けの際に気を付けるようにしましょう。
五色トウガラシの日当たりについて
五色トウガラシは、日光を好みますのでよく日に当ててやるようにします。
暑さにも強く、夏の暑さで枯れることはありませんが、ただしあまりにも強い真夏の直射日光に当たると葉焼けすることがあります。
また暑さで水切れを起こすことも考えられますので、葉焼けや乾燥を考えると真夏は半日陰で管理するようにするとよいでしょう。
五色トウガラシの水やりについて
五色トウガラシは、根が浅いため水切れを起こしやすいです。
特に真夏は土が乾燥したら、鉢底から流れ出る程度たっぷりと水やりを行うようにします。
しかし、過湿も嫌いますのできちんと土が乾いたことを確認してから水やりを行うようにしましょう。
水やりのし過ぎは、根腐れの原因になってしまいます。
五色トウガラシは、食用ではありません
五色トウガラシは、鑑賞用の為食べることはできません。
姿を楽しむだけにして、食べようとはしないでくださいね。
真夏の日差しにも負けず、鮮やかな実を楽しむことのできる観賞用五色トウガラシ。
あなたも、五色トウガラシを育てて、夏のガーデニングを楽しんでみませんか?
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