ガーデニングの土の種類について

ガーデニングを初めるにあたって

ガーデニングの土について

ガーデニングに使用する土は、植物に水や養分を供給するという大切な役割があります。

よい土には、植物は根をしっかりと張り、栄養分や水分をよく吸収し大きく生長することができます。

 

 

よい土の条件

 

水はけと通気性が良い

水はけが悪くいつも湿ったままの土は、新鮮な空気が行き届かないため根が窒息状態になり根腐れをおこしてしまいます。

水持ち(保水性)がよい

土の粒が、必要な水分をしっかり含みながらも、不要な水分は排出することが大切です。

肥料もち(保肥性)がよい

水やりなどをしても、水分と一緒に外に流れ出してしまわない肥料もちの良さが必要です。

phが植物に適している

多くの植物は弱酸性から中性の酸度を好みますが、酸性を好むものや、酸度によって花色の変わるものなどもあります。育てる植物に適した酸度にします。

用土の種類

 

基本用土

土を配合する際に基本とする土です。

 

赤玉土

関東ローム層の赤土を乾燥させ、粒の大きさ毎に分けたもので、粒の大きさは大、中、小の種類があり、通気性、保水性、排水性、保肥性に富んでいます。

赤玉土には雑草の種などがほとんど含まれず、ほぼ無菌です。

基本用土として最もよく使用され、プランターや鉢には小粒か中粒が適しています。

乾燥が十分でなく、水分が多く含まれているものは粒がつぶれやすく、袋の内側に水滴がついていたりしますので、そのようなものは避けるようにしましょう。

また袋の底にみじんが多いものも避けるようにします。

その他、高温で焼いた焼き赤玉土というものもあります。

 

黒土

有機質を多く含んでいるため、やわらかい土です。

保水性、保肥性に富みますが、排水性、通気性はやや劣ります。

鹿沼土

関東ローム層の赤土の下にあり、栃木県鹿沼市付近でとれる、軽石質の砂礫が風化した薄黄色の土です。

有機質をほとんど含まない、酸性の性質をもった土で、通気性、保水性、保肥性に富んでいます。

酸性の土を好むサツキやブルーベリーの用土として適しています。

みじんが出やすいので、みじんの少ないものを選ぶようにしましょう。

水を含むと鮮やかな黄色に変わるので、水やりのタイミングが分かりやすい土です。

硬質鹿沼土は崩れにくく使いやすいのですが、やや高価です。

 

桐生砂

群馬県桐生市付近でとれる砂です。

やや風化の進んだ赤褐色の火山砂礫で、鉄分を多く含みます。

保水性、通気性に富んでおり、東洋ラン、盆栽、オモト、山野草などの栽培に適しています。

粒の大きさにばらつきがあるので、使用する前にふるいにかけるなど、粒の大きさをある程度揃えるとよいでしょう。

 

 

 

富士砂

富士山周辺からとれる、黒く重い火山砂礫です。

東洋ランや山野草の基本用土としてよく利用される他、通気性、水はけを良くする改良用土として、盆栽などの化粧砂にも使われます。

 

 

 

改良土

基本用土をさらに良いものにするために加えるものです。

 

腐葉土

広葉樹の落ち葉を腐熱させたもので、代表的な改良用土です。

有機質に富んでおり、土を肥えさせて排水性や保水性、保肥性を高める効果があります。

微量要素を含み、微生物を活性化させて土質をよくしてくれます。

品質にばらつきがあるので、完熟したものを選ぶようにします。詳しくはこちらで紹介していますので、参考にしてみてください。

 

ピートモス

堆積した水苔などが腐熱したもので、腐葉土とよく似た性質をもっています。

均質でほぼ無菌なので使いやすく、室内園芸にも向いています。

ただし酸性で、微量要素をほとんど含まず、微生物を活性化する力は弱いので、その点は腐葉土とは異なります。

石灰を加えて中性にした商品も増えていますが、アルカリ性の土のpHを調整する場合には、酸度未調整のものを使用するようにします。

購入の際は、酸度が調整されているかどうかよく確認してから購入するようのしましょう。

良いピートモスの選び方については、こちらで紹介していますので、よければ参考にしてください。

 

 

 

バークたい肥

バークチップ(針葉樹類の厚い樹皮の薄片)を発酵し、乾燥させたものです。

わずかにたい肥分を含みますが、植物を育てるほどは含んではいませんので、別途肥料を施すようにします。

未熟なものは栽培に適しませんので、よく熟成したものを選ぶようにします。

 

 

バーミキュライト

蛭石を高温処理したもので、多孔質な特徴をもっています。

薄板が層状になったアコーディン形状で、層の間に水分や養分を蓄えてくれます。

非常に軽量で、無菌、通気性、保肥性に富んでおり、保水性もよいため、刺し芽(木)や種まき用土としても利用されます

ピートモス、パーライトと共にハンギングバスケットの土としても利用されています。

 

 

パーライト

真珠岩を急激に焼いて、細かく砕いた、非常に軽い無菌の人口砂礫です。

多孔質で白色、通気性を高め、土の重さを軽くするのに用いられますが、保水性、保肥性はあまりよくありません。

粒の大きさは各種あり、細かくなるほど保水性がよくなります。

水やりの際、浮かびやすいのが欠点です。浮かびにくいものは、丸いタイプのものより角ばったものとなります。

 

 

川砂

花崗岩からできた灰白色の砂で、通気性はよいのですが、保水性、保肥性は劣ります。
矢作砂、富士川砂、天神川砂など各地のものがあります。
保肥性が劣るため、肥料をあまり必要としないオモトや盆栽、サボテン、山野草に利用されます。
使用する前に、2~3回水洗いをしみじんを洗い流すようにするとよいでしょう。

 

 

軽石

火山性の多孔質の砂礫で、通気性、排水性に優れており、軽量であるにも関わらず強度もあります。

水はけの悪い土に混合したり、ラン栽培ではバークチップに混合して利用されています。

大粒のものは鉢底石として利用されます。

 

 

 

珪酸塩白土

珪藻土を高熱で焼成した、白色の粒または粉状のものです。

保肥性が高く、根腐れ防止効果があります。

鉢底石に混ぜて、根腐れ防止に使用されます。

また、ハイドロカルチャーなどの水耕栽培の水を腐りにくくするため、鉢底に敷いて利用されたりもしています。

 

 

もみ殻くん炭

もみ殻を炭化させたもので、通気性、保水性に優れ、また保温効果もあります。

pHが8.0前後とアルカリ性のため、用土への混合は10%が目安となります。

酸性の土の酸度調整に利用されています。

 

 

苦土石灰

酸性土壌を中和します。

植物の成育に必要な苦土(マグネシウム)と、石灰(カルシウム)を含んでいます。

土に混ぜると穏やかに効く石灰です。

粒状と粉状のものがあります。

 

以上のものなどを利用して、自分で培養土をブレンドすると、それぞれの植物にあったものを自作することができます。

用土の配合などについては、こちらで紹介していますので、よければ参考にしてください。

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