生育旺盛で枝分かれして花が増える、ビギナーさんにもおすすめネメシアの育て方

春夏見頃の花

様々な色合いの花が楽しめる、生育旺盛なネメシア

ネメシアは南アフリカ原産の1年草・多年草で約60種ほど分布しています。

よく流通しているのは、ロベリアをやや大きくしたような1年草の「ネメシア・ストルモサ種」で、この種をもとに多くの園芸品種が作出されています。

秋にやや小ぶりな花を咲かせる、多年草タイプの「宿根ネメシア」もあります。

春から初夏にかけて、細い枝先に花径2.5cm程の唇弁2枚の花を総状花序につけ、小さな花を株いっぱいに咲かせます。

花色は非常に多彩で、紫、非色、黄色、橙、白色のものや、花びらの上部4枚と下部の唇弁が2色に分かれるものもあります。

また、甘い香りがする品種なども流通しています。

属名のNemesia(ネメシア)は、ギリシャの石であり薬草学者だったDioscorides(ディオスコリデス)が、キンギョソウの一種につけた古名に由来します。

また、別名ではウンランに似た花姿から「海蘭モドキ(ウンランモドキ)」とも呼ばれています。

 

 

ネメシアの品種について

ネメシアは毎年花を咲かせてくれる、多年草タイプの通称「宿根ネメシア」と、1年草タイプの2種類のタイプがあります。

ネメシアの品種の1つである「ストルモサ」は、砂漠に自生している1年草タイプで、白や黄色、ピンクや赤、ワインレッドなどのカラフルな色合いを見せてくれる品種として人気です。

「ウェルシコロル」は、1年草タイプの小ぶりな花をたくさん咲かせる品種になります。

花色は青、黄色、白などがあり、ストルモサと掛け合わせて作られた品種も存在します。

丈夫なことで知られる多年草タイプの「ネメシアメロウ」は、他の品種よりも効果ではありますが育てやすくなっているため、ビギナーさんにもおすすめの品種となります。

その他にも、同じ多年草の「ネメシアブルー」は、濃い青色や水色の花びらで、さわやかな雰囲気が特徴的な品種となっています。

 

 

 

 

ネメシアの土について

水はけのよい土を好みます。

自作する場合は、赤玉土5、腐葉土3、酸度調整済みピートモス2を混ぜたものを利用するとよいでしょう。

それぞれの土については、こちらで詳しく紹介していますので参考にしてみてください。

 

 

 

ネメシアの肥料について

植え付けの際に、元肥として緩効性肥料を混ぜ込んでおくようにします。

追肥は、9~10月、3~6月の成長期に、2週間に1回程度を目安に液肥を与えるようにします。

花をたくさん咲かせたいという人は、リン酸が多く含まれている肥料を与えるのがポイントです。

冬になると生育が鈍くなるので、肥料を与えるのはやめるようにします。

 

 

ネメシアの植え付けについて

植え付けの適期は、4~5月頃になります。

鉢植えに植え付ける場合、5号鉢に1株を目安にします。

株同士の間隔は、15~20cm程度空けるようにし、湿気で蒸れないようにしておくのがポイントです。

よい苗の見分け方についてはこちら、苗の植え付けの際に注意するポイントについてはこちら、も紹介しているページがありますので、よければ参考にしてみてください。

 

 

 

 

ネメシアの種まきについて

種まきの適期は、10月頃になります。

種は高温では発芽しにくいので、涼しくなってからまくようにしましょう。

覆土は、種が見える程度にごく薄くかけるようにします。

 

 

 

ネメシアの挿し木について

ネメシアは、挿し木でも増やすことができます。

挿し木を行うのに適した時期は、気候が穏やかな3~6月、9~10月頃が適しています。

丈夫な茎を選んで、10~15cmの長さに切り、水揚げさせて湿らせた土に挿します。

挿し木の土や鉢についてはこちらで詳しく紹介していますので参考にしてみてください。

 

 

ネメシアの日当たりについて

鉢植えの場合、1年を通して戸外で管理するようにします。

9~6月は日向、7~8月は風通しのよい半日陰、1~2月は北風を避けられる南向きの軒下などの暖かい場所で管理するようにしましょう。

夏は、雨に当たらないようにすると夏越ししやすくなります。

 

 

 

ネメシアの水やりについて

砂漠や乾燥した草原が原産の植物ですので、過湿を嫌いますので、水やりのし過ぎには注意するようにしましょう。

乾燥には強く、しばらく水を与えなくても元気に育ちます。

土の表面が乾燥したら、鉢底から流れ出る程度たっぷりと水やりを行うようにします。

水やりの際には、花びらに直接水をかけないように注意しましょう。

花に水がかかると花がしぼんでしまうことがあります。

また、冬は生育が鈍くなるため水やりの回数は減らすようにし、乾燥気味に管理するとよいでしょう。

 

 

ネメシアの花がら摘みについて

咲き終わった花はすぐに散って株の上に散乱するので、こまめに取り除くようにしましょう。

そのままにしておくと、灰色カビ病にかかりやすくなってしまいます。

 

 

 

ネメシアの切り戻しについて

花が咲き終わってきたら、草丈の半分程度の高さに切り戻しを行うようにします。

切り戻すことで、新芽の発生を促すことができます。

切る際には、清潔な刃物を使ってウイルスなどの感染を防ぐようにしましょう。

 

 

 

ネメシアの温度について

夏の高温多湿、冬の寒さに弱く、涼しい場所が適しています。

寒さに弱いネメシアですが、最近では-3℃までの耐寒性を持つ品種も流通するようになっています。

種子は入手しにくいので、ポット苗を求めるが簡単です。

日光が足りないと花の色が悪くなり、背ばかり伸び徒長してしまいます。

開花期は日向に、冬は北風の当たらない場所で管理するようにしましょう。

 

 

 

ネメシアの病害虫について

アブラムシが発生することがあります。

アブラムシは、どんな植物にでも寄生する害虫で、葉や茎に寄生し株の栄養を吸い取ってしまいます。

アブラムシの数が少ない場合には、ガムテープなどで駆除することができますが、大量に発生した場合には、市販の薬剤を散布して防除するようにします。

また、ハダニも発生することがあります。

葉に点々が発生したり、かすりが出ている場合はハダニの被害の可能性があります。

薬剤を散布すれば駆除できますので、早めに駆除するようにしましょう。

湿度が多い環境では、灰色カビ病に罹りやすくなります。

特に梅雨時期など、湿度の高い時期には注意が必要です。

一度発生してしまうとその部分は治療できないため、見つけ次第その部分は取り除いてしまうようにします。

風通しの良い、雨のあたらない場所で管理するようにして、病気を予防します。

 

 

 

豊富な花色が人気のネメシア。

こまめに剪定すれば、花数が増えてガーデニングを華やかに彩ってくれます。

あなたも、ネメシアを育ててガーデニングを楽しんでみませんか?

 

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