元肥をうまく使う
植物は生育時期により、必要とする肥料の種類に違いがあります。
元肥を施すことは、植物を元気に育てるために大切です。
元肥のことをもう少し理解して、植物を育てる際の理解を深めてみませんか?
元肥入り培養土、肥料効果はいつまでもつのか
市販の培養土をみると、多くのものに「元肥入り」と表記されて販売されているのをみかけませんか?
植物の成長を考えると、具体的に〇〇肥料配合、緩効性肥料配合、肥料効果持続期間などが表記されているものを選ぶ方が、追肥などの際に追加する肥料が分かりやすくなります。
植物の生育時期によっては、肥料を施さない方がよい時期もあります。
単に、元肥配合のみの表記で、どうのような肥料なのか、持続期間もわからないものも販売されていますが、できれば避けた方が無難だと思います。
元肥は植物の生長を決定する重要な肥料です。
多すぎても少なすぎても、植物の生長は妨げられてしまいます。
ガーデニング上手になるためにも、ぜひ自分で元肥を理解して与えるようにしてみませんか?
元肥を選ぶ際のポイント
庭木などの、植えっぱなしの植物には、冬に寒肥などを施しますが、長くても半年程度で開花、収穫を終えてしまう草花や野菜では、植え付け時に元肥を施し、生育に応じて追肥で補うという栽培管理が一般的です。
選んだ元肥によって、その後の栽培管理、生育に大きく影響が出ます。
栽培期間中、必要な養分を追肥のみで補うのは難しく、大変です。
栽培期間に対応した元肥を選択し、与えるようにすれば、追肥の回数が減り、楽に栽培することができます。
しかし、鉢植え栽培では土の量も少ないため、定期的に置肥や、水やりの代わりに液体肥料などの追肥を与えるようにするとよいでしょう。
元肥に利用される肥料は、一定期間中継続して養分を供給しますので、持続期間が長いものほど肥料成分が一度に溶け出す量は少なくなります。
そのため、同じ成分比の肥料であっても、持続効果が長いものほど施用量が多くなります。
元肥用の肥料も、多くの種類が販売されています。
表示されている肥料成分が均一に供給されている肥料。
特定の成分だけが、長く効果を発揮する肥料。
特定の成分のみが、長期間効く肥料など様々な種類があります。
購入する際には、ラベルをよく見て、肥料の持続期間や使用量などもよく確認するようにしましょう。
元肥に適した肥料とは
元肥向きの肥料とは、肥料の三要素のバランスがとれており、かつ、長期間効果が持続することが重要です。
大きく分けると、以下のような種類に分けられます。
物理的に肥料の溶出量をコントロールされている肥料
水によく溶ける化成肥料を樹脂などでコーティングし、一度に溶け出さないようにした肥料で、被覆複合肥料と呼ばれています。
覆っている樹脂の厚さにより、溶出期間が異なります。
期間は、60~360日程度の製品が一般的です。
中に含まれている成分は水溶性のため、一定期間三要素が均一に溶け出します。
化学的に肥料の分解をコントロールした肥料
肥料原料の中には、すぐに水には溶けず、加水分解や微生物分解によって植物に吸収されるようになっていたり、根酸などの酸によって溶け出してくるものがあります。
これらの原料を組み合わせることで、長く効くようにさせた肥料です。
有機質肥料を基本にした肥料
有機質肥料は、発酵や微生物などで分解されてからはじめて、植物に吸収できるようになります。
施してから、効果が出るまでに時間がかかるので、遅効性肥料とも呼ばれます。
一般的に畑や花壇、庭木などに利用されます。
一般的な元肥用肥料
これら以外にもたくさん販売されていますが、よく一般的に利用されている元肥に利用させる肥料についてご紹介したいと思います。
マグァンプK
N-P-K=6-40-6
マグネシウムを含む緩効性化成肥料です。
肥料効果は約1年です。
きれいな花を咲かせたい
N-P-K=11-19-8
水溶性カルシウムを含む緩効性化成肥料です。
肥料効果は、5~6か月です。
元肥そだちBB
N-P-K=6-24-9
マグネシウムを含む緩効性化成肥料。
肥料効果は約5ヶ月です。
花の充実肥料
N-P-K=11-16-11
微量要素を含む、緩効性化成肥料です。
肥料効果は、3~4か月です。
バイオゴールドクラシック
N-P-K=2-8-4
油かす、魚粉、改装などを原料とする有機質肥料です。
花の有機肥料 開花前線
N-P-K=3-4-4
16種類のアミノ酸を含む、有機質肥料です。
元肥の種類などを理解して、あなたもガーデニングを楽しんで植物を育ててみませんか?
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