強健な性質を持ち、満開の頃には遠くまでその芳香が漂う、ハゴロモジャスミン
香りの王「ジャスミン」、香りの女王「バラ」といわれるように、ハゴロモジャスミンも素晴らしい芳香を漂わせてくれます。
その香りは、金木犀に薔薇の香りを足したようなと表現されます。
花が満開の頃には、遠くまでその芳香が漂い、花付きもよく強健な性質から人気の高い植物です。
つる性植物の為、地植えで垣根やフェンスに這わせたり、行燈仕立ての鉢植えとしても楽しまれています。
ハゴロモジャスミンは、中国南西部雲南省原産の常緑つる性植物になります。
1~3mほどの長さに太いつるを伸ばし、左右対称に緑の葉を茂らせます。
ジャスミナム属には、オウバイやソケイなど多くの種類が含まれますが、一般的にジャスミンといえば「ハゴロモジャスミン」を指します。
ハゴロモジャスミンは、4~6月に茎の先に1cm程の淡い紅色を帯びた白い小花が株を埋め尽くすように咲きます。
細い筒先が5つにさけた花が、30~40個ほどまとまって次々に咲き、つぼみの時には淡いピンク色ですが、花が開くにつれて純白に変化していきます。
満開時の様子が、羽衣をまとっているように見えることから「ハゴロモジャスミン」と呼ばれるようになりました。
属名のJasminum(ジャスミナム)は、マツリカのアラビア名yamin(ヤースミン、ヤスミン)に因みます。
ジャスミンの語源は、ペルシャ語の「ヤーサマン(神様の贈り物)」といわれています。
また、その他にも「ポリアンツム」「ツルジャスミン」「ウインタージャスミン」「ピンクジャスミン」と呼ばれることもあります。
ハゴロモジャスミンの土について
水はけと水もちのよい土を使用するようにします。
市販の培養土でも大丈夫ですが、自作する場合には、赤玉土1、鹿沼土1、腐葉土1の割合で混ぜたものを使用するようにします。
それぞれの土については、こちらで詳しく紹介していますので参考にしてみてください。
ハゴロモジャスミンの肥料について
地植え、鉢植え共に寒肥として2月上旬から3月下旬、花後の5月下旬から6月下旬に緩効性の肥料か固形の油粕を与えるようにします。
ハゴロモジャスミンは、肥沃な土壌の方が花付きがよくなります。
ハゴロモジャスミンの選び方
グリーンが明るくきれいで、徒長していない株を選ぶようにします。
花芽が沢山あがっているものを選べば、植え付け後すぐに花を楽しむことができます。
苗の選び方についてはこちら、苗の植え付けの際の注意点についてはこちらでも詳しく紹介していますので参考にしてみてください。
ハゴロモジャスミンの植え付け、植え替えについて
ハゴロモジャスミンの植え付けは、真夏と真冬を避けた、春か秋の暖かい日に行うようにするとよいでしょう。
常緑で良く茂りますので、植える場所には注意してやりましょう。
根が切れやすいので、根鉢を崩す際には注意するようにしましょう。
つるが絡み合っている場合には、つるをほぐしてから支柱やトレリスなどに誘引してやりるようにしましょう。
ハゴロモジャスミンは、常緑つる性植物になりますので、地植えの場合にはフェンスやトレリスなどに誘引して仕立てるようになります。
ハゴロモジャスミンの植え替えは、植え付けと同じ真夏と真冬を避けた春か秋の暖かい日に行うようにします。
植え替えの際には、1~2回り大きな鉢に植え替えてやるようにしましょう。
ハゴロモジャスミンの日当たりについて
ハゴロモジャスミンは日光を好みますので、日当たりのよい環境で管理するようにします。
ハゴロモジャスミンの水やりについて
地植えでは特に必要ありませんが、極端に乾燥する夏の高温期は朝か夕方に水やりを行うようにします。
鉢植えでは、春と秋は土の表面が乾いたら、夏は水切れさせないように、冬は乾燥気味に水やりを行うようにします。
水やりを行う際には、土の表面が乾いたら鉢底から流れ出る程度たっぷりと水やりを行うようにしましょう。
得に、蕾が色づき始める時期には、水切れを起こさないように注意しましょう。
ハゴロモジャスミンの剪定について
ハゴロモジャスミンは生長が旺盛です。
春から夏にかけて旺盛につるが伸び、成長が止まる秋から冬の低温気に花芽が作られます。
このため、剪定は花後なるべく早い時期に、主となるつる以外の脇からつるを間引く(切り除く)方法で行うようにします。
全体を切り戻すように強く剪定すると、翌年の花が咲かない原因になってしまいます。
花後の剪定後も、生育が旺盛なので全体のバランスを見て長く伸びすぎた枝などは、軽く整える程度に剪定を行うと形をきれいに保つことができます。
剪定をする際には、枝数を減らし過ぎないように注意しましょう。
ハゴロモジャスミンの挿し木について
ハゴロモジャスミンは、挿し木で増やすことができます。
8月上旬から9月下旬頃、その年に伸びた枝を2~3節程度切り取り、節の下1cmのところを斜めに切り取り、水揚を行います。
湿らせた土に挿し、日陰で乾燥しないように管理してやります。
挿し木の鉢や土についてはこちらで詳しく紹介していますので、参考にしてみてください。
ハゴロモジャスミンの温度について
寒さに若干弱いので、冬場には寒風の当たらない日当たりのよい場所で管理するようにするとよいでしょう。
翌年も花を咲かせるためには、冬場の低温に当てる必要があります。
霜が降りつ前まで寒さに当て、花芽が付いたことを確認したら室内に取り込むようにするとよいでしょう。
室内では、日の当たる暖かい場所で管理するようにします。
体感温度は0℃となり、暖地では地植えでも葉先は枯れますが戸外での冬越しが可能です。
ハゴロモジャスミンの病害虫について
気温が上昇する春から夏にかけて、アブラムシが発生することがあります。
風通しのよい環境で管理し、アブラムシを見つけたら早めに薬剤を散布して防除するようにしましょう。
金木犀と薔薇を足したような芳香を漂わせてくれる、ハゴロモジャスミン。
あなたも、ハゴロモジャスミンを育ててガーデニングを楽しんでみませんか?
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