便利な市販培養土、何をポイントに選ぶといい?
植物を育てる際、大切な土。
よい土で育てることが、植物を育てる上では重要なポイントになります。
土は、基本用土(基本用土の説明についてはこちらを参考にしてください)を自分で混ぜて作るものですが、基本用土の保管場所が必要なことや自作する手間などから、市販の培養土を購入して使用することが増えてきています。
しかし、ホームセンターなどで購入しようとすると、色々な種類の培養土が販売されており、どれを選べばよいのか迷うことも多いのではないでしょうか?
良い土の見極め方について
培養土を購入する際にチェックする点
市販の培養土を購入する際、確認してから購入するとよい点についてご紹介したいと思います。
- まず、販売されている培養土のパッケージにきちんと品質表示がされているものを選ぶことです。適用植物、用途、容量、原料名、肥料配合の有無、製造会社名、住所、電話番号などが、きちんと表示されているものは、メーカーが品質に対して責任を持っていると判断できます。
- 酸度調整済かどうかきちんと表示されているものを選ぶようにします。一般に植物は弱酸性の土を好みます。市販の培養土の多くは、pH5.5~6.5前後の弱酸性に調整されています。酸度を調整する必要があるのかどうか判断するためにも、表示がないものは避けた方がよいでしょう。
- 粒がそろった土を選ぶようにします。培養土のパッケージには、中を見るために窓などが設けられている場合があります。そこから土の状態をチェックし、粒のサイズが極端に大きいものや、細かくみじんが多いもの、サイズがマチマチなものは避けるようにします。
- 袋の中でカビや緑色の藻、水滴が多くついている土もよくない土なので避けるようにします。
- 質のよい培養土は、それなりにコストがかかるものですので、あまりにも安い培養土は品質を疑った方がよいかもしれません。内容をよく確かめてから、購入するようにしましょう。
良い土の特徴について
良い土の見た目は?
良い土とは、見た目でもチェックすることができます。
良い土は、粒がそろい、さらさら、ふかふかしています。
逆に悪い土は、カビが生えていたり、じめじめと湿ってパッケージに水滴が見えていたり、藻が生えているなどが確認できれば悪い土ですので、選ばないようにしましょう。
よい土のにおいとは?
よい土とは、完熟したたい肥を使用している土と言えますので、そのような土にはほとんどにおいはありません。
未熟なたい肥を使用している場合は、アンモニア臭やカビのようなにおいがしますので、そのような土は使用しないようにしましょう。
よい土の粒の状態とは?
よい土は、土の粒の大きさが揃っていることも条件です。
土の粒の大きさが揃っていると、土の中に均一な隙間ができて水はけがよくなり、新鮮な空気がその隙間にとどまるので、根の生育が良くなります。
また、植え付けた際根鉢が新しい土に接する面積が広くなるため、早く根が伸び順調に生育します。
粒の大きさは、赤玉土の小粒程度でそろっているのが理想です。
よい土とは、みじんが少なく粒状で、通気性、水はけのよい土といえると思います。
土の袋を持った時に、重すぎる土は大抵の場合、みじんが多く含まれています
みじんが多いと、水やりの度に底部にみじんが溜まっていき、水が抜けにくく排水性が悪化して、根腐れの原因になってしまいます。
一方粒の大きさがマチマチの場合、均一な隙間ができず、大きな隙間にみじんや細かい腐葉土の粉が入り込んで、隙間を埋めてしまうので、水はけや空気の通りに道が塞がれてしまうので、避けるようにしましょう。
よい土は握ってみて、軽く押すと崩れる土
よい土は、握った後軽く押すと、ぱらっと崩れる土です。
まず、水を含ませた土を水がしたたる程度に強く握り、握った手を開きます。
固まった土を軽く指で押した際、ぱらっと簡単に崩れる土は、水はけ、水もちに優れたよい土と判断できます。
一方、指で押しても崩れず、粘土状の塊になっているものは、水はけが悪い土です。また握っても固まらない土は、水もちが悪く、乾燥しやすい土の上、そのような土は保肥性も劣る土ですので、避けましょう。
水やりの際に良い土かどうか見極めるには
特に鉢植えの場合、水やりをすると、良い土、悪い土の差がテキメンに出てきます。
よい土の場合、水やりをすると水は均一にしみ込みますので、鉢底からすぐに水が流れ出ます。
みじんが多く含まれた水はけの悪い土は、水やりをして数分経っても水がしみ込んでおらず、表面に水が溜まりますので、そのような土も避けるようにします。
またピートモスが多く配合されている土が乾燥してしまっている場合は、乾き過ぎているピートモスは水をはじくため、水やりをすると土が浮いてしまいます。
鉢底からは水は流れでるのですが、土に水が浸透していないためです。
ピートモスが多く乾燥してしまっている土の場合は、植え付ける前に水分を含ませてから使用するようにします。
この処理をしていないと、根が水分を吸収できずに根の先が傷み、やがて枯れてしまいます。
配合されているたい肥が完熟したものかどうか確認する
市販の培養土は、改良用土として腐葉土やバークたい肥などが配合されているものが多く販売されています。
たい肥は熟度にばらつきが起きやすく、品質が不安定になりやすいので、培養土の中にたい肥の配合割合が多い土は注意するようにします。
未熟なたい肥が混入してしまっている場合などは、最悪枯れてしまうこともあります。
少ない土で植物を育てる鉢植えなどでは、土の品質は生長に直結する重要な問題です。
たい肥が含まれているかどうかは、品質表示で確認できますし、土に樹皮が含まれている場合はバークたい肥が配合されていると判断できます。
熟度の高いたい肥とは、色が濃い茶色から黒、においがほとんどない、木くずなどが含まれていない、粒の大きさが揃っている、みじんが少ない、鉢底から流れ出る水がきれいである、じめじめしていない、カビが生えていないものが、熟度の高いものといえますので、選ぶ際に参考にしてみてください。
お気に入りの植物を植え付けた後に、トラブルが起こってしまったら悲しいですよね。
ですので、ご紹介したチェックポイントを押さえて土を選び、ガーデニングを楽しんでみませんか?
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