もふもふとした、ユニークな姿で人気のエアープランツ、スパニッシュモス(ウスネオイデス)
もふもふとした姿がおしゃれで、人気のあるエアープランツで、吊り下げてインテリアのように楽しむ人が増えています。
スパニッシュモス、スペインヒゲ、チランジア・ウスネオイデスとも呼ばれています。
ウスネオイデスとは、サルオガセ(地衣類)に似たという意味で、和名のサルオガセモドキも同様になります。
名前にスペインなどが付きますが、スペイン原産ではなく中南米に分布している植物になります。
茎は下向きに伸びていき、株全体が暖簾のようにだらりと垂れ下がるユニークな姿をしています。
茎は糸のように細いのですが、非常に丈夫で、銀白色の葉が風に揺れる姿は美しく人気があるのもうなずけます。
自生地では、木の枝などに絡まって生活する着生植物で、電線に絡まっている姿がみられることもあるようです。
蔓性植物のように自ら巻き付くわけではなく、枝に引っかかって絡まっているだけのように見えます。
栽培する際には、鉤状に曲げた針金などに引っ掛けて、風通しのよい場所にぶら下げて管理する方法が一般的です。
スパニッシュモスは、エアープランツになりますので、土に植え付けるという栽培方法をとりません。
エアープランツは、空気中の水分や窒素などを吸収して育つのでとても管理は簡単です。
スパニッシュモスの水やりについて
スパニッシュモスは、エアープランツですので、葉の表面に「トリコーム」という細かい毛が生えており、それが水分の蒸発を防ぐ役割を担っています。
エアープランツは、空気中の水分や窒素を吸収して育ちますので、水をやらなくてもよいと誤解している方もいますが、水やりはスパニッシュモスの生長には必須です。
ただし、一般的な植物のようにじょうろで水をやるという方法をとりません。
日々の水やりは、週1~2回を目安に葉全体に霧吹きなどでまんべんなく水分を与える「ミスティング」を行うようにします。
後、月に1回程度(4~6時間程度)を目安に、株まるごとバケツなどに室温と同じ温度の水を張って浸す「ソーキング」を行うようにします。
なお、ソーキングを行った後は風通しのよい場所で逆さまに吊るすなどしてしっかりと乾燥させるようにします。
湿度が高い状態が続くと、腐ってしまうことがあるので注意しましょう。
ですので、梅雨など湿度が高い時期にはソーキングは不要です。
エアープランツは、一般的な植物とは違い夜間に水分を吸収する性質がありますので、水を与えるのは夕方から夜間に行うようにします。
エアプランツの中でも、スパニッシュモスは特に風通しのよい環境を好みます。
容器などに入れて楽しむ方もいるようですが、容器など密封された環境はスパニッシュモスにとってはあまりよい環境とは言えません。
容器の蓋を開ける、容器の中に入れた状態のまま水やりを行わないようにするなど、蒸れないように注意する必要があります。
スパニッシュモスの肥料について
土に植える必要がないエアープランツは、肥料が必要ないと思っている方もいますが、きちんと肥料を与えると元気に育ちます。
1000倍に希釈した液体肥料を水やりの2~3回に1回程度の頻度で与えるとよいでしょう。
肥料を与えた後の水やりは、葉の裏面についた肥料を洗い流す感覚で行うようにするとよいでしょう。
スパニッシュモスの日当たりについて
スパニッシュモスは、そのおしゃれな姿から室内で楽しむ方が多いようですが、外で管理した方がより元気に育ちます。
また、外であれば蒸れの苦手なスパニッシュモスも、常に風の流れがあるため蒸れの心配が格段になくなるという利点もあります。
ただし、戸外で管理する場合は、遮光ネットや寒冷紗を使用して30~50%程度の遮光をするようにします。
スパニッシュモスの株分けについて
スパニッシュモスは、非常に乾燥に弱く増えにくいという特徴を持っていますが、花が咲いた後そこから新しい根が生えて、子株ができます。
スパニッシュモスは、生育環境が良いと5mmくらいの良い香りのする緑色の花びらの花を春頃に咲かせてくれます。
花後、根が生えた子株を手やナイフで分け、そのまま通常通りに管理すれば、株が生長して大きくなっていきます。
スパニッシュモスの温度について
一般的に流通しているスパニッシュモスは、耐寒性が高く東京近郊などの都市圏では屋外での越冬も可能ですが、冬場は室内で管理した方が無難です。
蒸れを苦手としますので、風通しのよい環境で蒸れないように管理しましょう。
戸外で管理する場合は、遮光ネットや寒冷紗を使用して30~50%程度の遮光をするようにするとよいでしょう。
スパニッシュモスの病害虫について
病気や害虫のつきにくい植物ですが、まれにカイガラムシの被害にあうことがあります。
カイガラムシは、茎葉に寄生して株の栄養を吸い取る害虫です。
幼虫は薬剤で駆除することができますが、成虫は硬い殻で覆われており薬剤が効きにくいので、株から古い歯ブラシなどを使って直接こすり取るようにします。
風通しが悪い環境で、発生しやすくなるので風通しのよい環境で管理するように注意します。
スパニッシュモスの束ねている部分が茶色っぽくなってきた時
梅雨など蒸れやすい時期、束ねている部分などが茶色くなってきた時は一度株をばらしてカットしてやり、新しく束ね直すようにしてやるとよいでしょう。
蒸れてカビが発生することもありますので、ほぐすなどお手入れをしてやるようにします。
ふわふわの銀白色の葉を垂らす姿が美しい、スパニッシュモス。
上手に育てて花を咲かせたら、子株を増やすチャンスです。
あなたも上手に育てて、スパニッシュモスをおしゃれに飾ってガーデニングを楽しんでみませんか?
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