とても上品で華やかな春の球根花、アネモネの育て方

春夏見頃の花

春の球根花、華やかなアネモネ

地中海原産のアネモネは、ギリシャ語で「風」という意味を持っています。

日本には明治初期に渡来し、比較的寒さにも強く育てやすいので春の花として楽しまれてきたという歴史があります。

アネモネの花色は、はっとするような目の覚める鮮やかな赤や青紫のものもあり、春のガーデニングを華やかに演出してくれます。

 

 

 

アネモネの土について

水はけのよい、砂質土を好みます。

市販の培養土、球根の土でも大丈夫ですが、水はけがよい土を好みますのでパーライトなどを土に配合するとよいでしょう。

自作する場合は、赤玉土小粒6、腐葉土3、日向土微細1にします。

中性の土を好みますので、酸性の性質をもつ鹿沼土の使用は避けるようにしましょう。

 

 

アネモネの肥料について

植え付けの際に、元肥として緩効性肥料を混ぜ込むようにします。

有機質肥料を多く与えると、株の根張りがよくなり花の数も多くなります。

ただし、窒素分の多い肥料を多用すると、葉は茂るものの花が咲かなくなってしまいますので、注意しましょう。

肥料については、こちらでも紹介していますので参考にしてみてください。

月に1~2回程度、追肥として液体肥料を与えるようにします。

 

 

アネモネの球根の選び方

球根を購入する際には、球根部分に傷や傷みのないもの、表皮が裂けていないもの、中身の詰まったずっしりと重いものを選ぶようにしましょう。

球根の選び方については、こちらも詳しく紹介していますので参考にしてみてください。

 

 

アネモネの球根の植え付けについて

アネモネを植え付けるのは、10月下旬以降の地温が下がってからが適期です。

地温が高い時期に植え付けると、球根が腐ったり、発芽率が下がったりしてしまいます。

球根は、一般的な球根では尖った方が上に植え付けるのですが、アネモネは反対で尖った方が下になります。

また、球根は乾燥したまま植え付けてしまうと、吸水しすぎて腐ってしまうことがあります。

球根が腐るのを避けるために、植え付け前にまず吸水作業をしてやる必要があります。

湿らせたバーミキュライトに、尖った方を下にしてゆっくりと球根に吸水させます。

徐々に吸水し、球根が膨らんでくると、根が出てきます。

根が出てきたら、根を傷めないように、用土に本植えします。

球根を植え付ける深さは、寒冷地では7~8cm程度、その他では3cm程度覆土するようにします。

防寒の為に、冬期には敷き藁をして防寒してやるのもよいでしょう。

株間は、15cm程度とるように植え付けを行います。

鉢植えなら、6号鉢に3球程度が目安です。

 

 

 

アネモネの球根の掘り上げ、保管について

球根を翌年も利用する場合には、葉が少し黄ばみ始めたら、土を乾燥気味に保つようにします。

葉が全て黄変したら、水やりをやめて土がからからに乾いてから球根を掘り上げます。

掘り上げた後、泥を落として風通しのよい場所で一か月程度陰干しをして乾燥させます。

球根がからからに乾燥したら、枯葉や古根を取り除き、湿気の少ない風通しのよい日陰で保管するようにします。

 

 

アネモネの日当たりについて

日光が大好きですので、日当たりのよい、風通しのよい場所で管理するようにしましょう。

 

 

アネモネの水やりについて

過湿な環境を嫌います。

土の表面が乾燥したら、鉢底から流れ出るまでたっぷりと水やりを行うようにします。

花が終わって葉が黄色くなり始めたら、水やりを控えめにして乾燥気味に育てるようにします。

葉が全て黄変したら、水やりをやめ、土がからからになったら球根を掘り上げます。

 

 

アネモネの花がら摘みについて

アネモネは、花色がくすんできたら花茎を地際から引き抜いて結実を防ぐようにします。

翌年も球根を植え付けたいのなら、花が咲いた後そのままにしておくと、綿毛のついた種を付け、球根を太らせなくなってしまうからです。

 

 

アネモネの温度について

球根を植え付ける際には、地温が下がる10月下旬以降が目安です。

地温が高い時期に、球根を植え付けると球根が腐りやすく、発芽率が1~2割程度になる恐れもあります。

アネモネは、一度寒さを経験しないと花芽を付けない性質がありますので、戸外で寒さに当てて花芽をつけるようにします。

 

 

 

アネモネの病害虫について

水やりなどで泥はねすると、蒸れて葉枯病などが出やすくなりますので、ピートなどでマルチングして予防するようにします。

葉が込み合ってくると、蒸れやすくなりますので、早めに黄ばんだ葉をとって防ぐようにしましょう。

アネモネはきちんと管理すれば、ほとんど病害虫のつかない丈夫な植物です。

日光不足や通風不良、過湿な環境では、灰色カビ病などが発生してしまいます。

害虫では、アブラムシがつくことがありますので、見つけた場合は早めに、殺虫剤で防除するか、手でこすって取るようにしましょう。

 

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