近年、エディブルフラワーとしても人気のあるナスタチウム(キンレンカ)の育て方

ハーブの育て方

花や葉をハーブとして利用することもできる、ナスタチウム(キンレンカ)

ナスタチウム(キンレンカ)は、南アメリカのペルーやコロンビアを原産とする1年草もしくは多年草になります。

日本には江戸時代に渡来し、草丈は20~300cmに成長し、花は5~7cmほど、花色はオレンジやピンクなど鮮やかな色のものが多く揃っています。

ハンギングや花壇、鉢植えなど色々に楽しむことができます。

花名のナスタチウムは、ラテン語のnasus(鼻)と、tortus(ねじる)からきており、葉や花、果実、種子に辛みと酸味があることからきています。

ナスタチウムとは、別属のオランダガラシ属、クレソンなどの学名なのですが、似た味を持つため転用された通称になります。

ナスタチウムの葉や花、果実、種子などの特有の辛みは、肉料理の付け合わせやサラダの飾りつけ、風味付けに近年よく利用されています。

その他にも若い果実を塩漬けにすると、ケッパーに似た風味があるため薬味としても利用されています。

ビタミンCやミネラルを豊富に含んでおり、美容効果も抜群です。

また胃腸の機能を高めたり、貧血を改善したりという働きもあります。

また、コナジラミやアブラムシがつくのを防ぐ効果のある、コンパニオンプランツとしてもよく知られており、トマトの近くに植え付けられることも多いようです。

その他にも和名では葉が、蓮のように丸い葉をつけることや、花が鮮やかな黄色であることから「金蓮花(キンレンカ)」や、花がノウゼンカズラに葉が蓮に似ていることから「凌霄蓮花(ノウゼンハレン)」とも呼ばれています。

 

 

 

ナスタチウム(キンレンカ)の土について

過湿に弱く、水はけと通気性のよい土を好みます。

市販の培養土(ハンギングバスケット用)でも大丈夫ですが、自作する場合には、赤玉土5、ピートモス3、軽石(パーライト)2の割合で混ぜて使用するとよいでしょう。

それぞれの土については、こちらで詳しく紹介していますので参考にしてみてください。

 

 

 

 

ナスタチウム(キンレンカ)の肥料について

植え付けの際に、元肥として緩効性肥料を混ぜ込んでやるようにします。

鉢植えの場合は、夏を除く生育、開花期に液体肥料を2週間に1回程度を目安に与えるようにします。

肥料を与えすぎると葉ばかり茂り、花付きが悪くなってしまいますので注意しましょう。

 

 

 

 

ナスタチウム(キンレンカ)の苗について

植え付けの適期は

春から初夏の暖かい時期に行うようにします。

苗は葉の生き生きとした、病害虫のない元気なものを選ぶようにします。

苗の選び方についてはこちら、苗の植え付けについてはこちらでも詳しく紹介していますので参考にしてみてください。

寄せ植えをする場合には、横に広がる性質がありますので、株間を30cm程度空けてやるようにします。

ナスタチウムの根は直根性になりますので、太い根を少しでも傷めてしまうとダメージが大きく上手く根付きません。

植え付けの際には根を触らないよう注意する必要があります。

 

 

 

ナスタチウム(キンレンカ)の種まきについて

植え付けと同じく、春から初夏の暖かい時期が種まきの適期になります。

市販の種を購入して利用する場合には問題ありませんが、自家採種の種を利用する場合には薄皮がついていますので、それを剥がしてから種まきをするようにします。

種まきの発芽率を上げる方法についてこちら、種まきの土や鉢についてはこちらで詳しく紹介していますので、参考にしてみてください。

種まきは種をばらまきし、芽が出るまではたっぷり水を与えるようにします。

本葉が出てきたら鉢上げを行うようにします。

 

 

 

ナスタチウム(キンレンカ)の日当たりについて

日光を好みますので、日当たりがよく風通しのよい場所で管理するようにします。

ナスタチウムは、夏の花になりますが真夏の暑さは苦手です。

真夏の高温期には、日光が当たり過ぎない涼しい場所で管理してやるようにします。

 

 

 

ナスタチウム(キンレンカ)の水やりについて

ナスタチウムは、過湿を嫌います。

土の表面が乾燥したら、鉢底から流れ出る程度たっぷりと水やりを行うようにします。

水やりのし過ぎは、根腐れや株が徒長する原因になりますので注意するようにしましょう。

 

 

 

ナスタチウム(キンレンカ)の摘心、剪定、切り戻しについて

まだ苗が若いうちに摘心を行うようにすると、脇芽を増やししっかりとした茎数の多い株になります。

真夏の暑さが苦手なナスタチウムは、夏前に株全体を切り戻してやるようにすると夏越しの可能性が高まり、秋にはまた花を咲かせてくれます。

 

 

 

 

ナスタチウム(キンレンカ)の花がら摘みについて

株を弱らせる原因になりますので、花がらはこまめに摘み取り種を付けないようにしましょう。

 

 

ナスタチウム(キンレンカ)の温度について

ナスタチウムは、真夏の暑さを苦手とします。

高温になる時期は、日差しを遮る工夫などを行い、明るめの半日陰程度の涼しい場所で管理するようにしてやりましょう。

また、ナスタチウムは寒さにも弱い1年草になりますので、晩秋ころには枯れてしまいますので冬越しはできません。

 

 

 

ナスタチウム(キンレンカ)の病害虫について

暑さを苦手とするナスタチウムは、夏の高温多湿な時期に立ち枯れ病が発生することがあります。

蒸れた環境でよく発病し、葉が変色して根が腐ってしまう病気です。

株が蒸れないように摘心や切り戻しをしてやり、株の風通しをよくすることで防ぐことができます。

また、高温で乾燥した環境ではハダニの被害にあることもありますので、葉裏に葉水を行うなどして予防するようにします。

 

 

 

鮮やかで美しい花を楽しむこともできる上に、花や葉、果実や種子も食べることもできるナスタチウム(キンレンカ)。

あなたもナスタチウム(キンレンカ)を育てて、ガーデニングを楽しんでみませんか?

 

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