クリスマスムードを高めてくれる美しい観葉植物、ゴールドクレストの育て方

観葉植物、多肉植物、花木

ライムイエローの葉が美しい観葉植物、ゴールドクレスト

基本的には、「ゴールドクレスト」などは針葉樹(=コニファー)に属します。

ゴールドクレストの名は、ライムイエロー色の葉が寒さで黄金色に変色する性質にから呼ばれるようになったとも、Gold crestのGoldが「金色」、crestが「鳥のとさか」や「鳥の羽飾り」を意味し、ゴールドクレストの葉が黄金色でとさかのような形状であることに由来するともいわれています。

アメリカ・カリフォルニア州モントレー湾からメキシコにかけて生育する、モントレーイトスギを原種とした、ヨーロッパで園芸品種化された常緑針葉高木植物です。

冷涼な気候原産の植物ですので、低温には強いのですが、高温多湿な日本の気候はやや苦手です。

モントレーイトスギの葉は緑色ですが、ゴールドクレストの葉はライムイエロー色で、日陰で育てるとモントレーイトスギと同じ緑色になります。

学名をCupressus macrocarpa Goldcrest(クプレッススマクロカルパゴールドクレスト)といい、Cupressus(クプレッスス)の語源は、イトスギの原産地であるキプロス島とも、古代ギリシャ語でイトスギを意味するKyparissos(キュパリッソス)ともいわれています。

macrocapa(マクロカルパ)は、「大きな果実」を意味し、英名をMonterey cypress goldcrest(モントレーサイプレスゴールドクレスト)、和名ではモントレーイトスギ又は、セイヨウヒノキと呼んでいます。

ゴールドクレストは、観葉植物の中でも耐寒性や再生力に優れているため、トピアリー(樹木を特定の形に刈り込んだもの)や、クリスマスツリーとしてとても人気があります。

ゴールドクレストの鱗葉には、森林浴で有名なフィトンチッドという成分が含まれており、触れると山椒やオレンジといったようなさわやかな芳香が漂います。

「フィトンチッド」とは、ロシア語でフィトン(壇物)とチッド(殺)の複合語です。

フィトンチッドは、ヒノキ科の植物が外敵から身を守るため発するα-ピネンやヒノキチオール等の揮発性物質で、殺菌・防腐・防虫・消臭・リフレッシュ・リラックスなどの効果があるとされています。

またフィトンチッドは、食品の鮮度保持にも効果的といわれており、すし屋のカウンターや桶などにも使用されています。

 

 

 

ゴールドクレストの土について

ゴールドクレストは水はけのよい土を好みます。

市販の観葉植物の土を利用するのも便利でおすすめです。

自作する場合には、赤玉土6、腐葉土またはピートモス3、パーライト1の割合で混ぜて使用します。

それぞれの土については、こちらで紹介していますので参考にしてみてください。

 

 

ゴールドクレストの肥料について

緩効性の肥料を月に1回程度置き肥として与えてやるようにします。

 

 

 

ゴールドクレストの選び方について

ゴールドクレストを選ぶ場合には、主幹から出る枝の間隔が詰まっており、間延びしていないもの、枝葉が密に茂ったものを選ぶようにします。

また、葉の色が茶色に変色しているものは避けるようにしましょう。

 

 

 

ゴールドクレストの日当たりについて

日当たりのよい場所を好みます。

ある程度日陰でも育てることはできますが、できるだけ日当たりのよい場所で育てる方が健康に育ちます。

室内で育てる場合でも、明るい場所で管理するなら大丈夫ですが、やはり日当たりのよい戸外で管理する方が育てやすいでしょう。

ゴールドクレストは、光が不足すると徒長して間延びしてしまいます。

 

 

 

ゴールドクレストの水やりについて

水切れや乾燥に弱いので、土の表面が乾いたら鉢底から流れ出る程度たっぷりと水やりを行うようにします。

ゴールドクレストは根が浅くはるため、乾燥しがちですので水切れには注意が必要です。

水切れを起こすと、葉がカサカサになって枯れてしまいます。

このような状態になるとなかなか復活させることは難しくなります。

もし葉がカサカサになってしまっても、幹自体が生きている場合は、色が変わってしまった葉を全てカットし、色が変わっていない元気な葉だけを残すことで新しい葉が展開してくれますが、樹形は乱れてしまいます。

室内で育てている場合などは、エアコンの風などで乾燥して葉がチリチリになりやすいので、霧吹きなどで葉水をしてやるようにするとよいでしょう。

チリチリになってしまった葉は元には戻りませんので、屋外に出して新芽を出させて仕立て直すと良いでしょう。

 

 

ゴールドクレストの挿し穂について

ゴールドクレストは枝を挿し穂にすることで増やすことができます。

適期はゴールドクレストの生長期である、4~6月頃となります。

10cm程の長さの枝を清潔な刃物で斜めに切り、水に1~2時間ほどつけ吸水させます。

そして、切り口に発根促進剤の「ルートン」などをうけ、湿らせたバーミキュライトなどに挿し、乾燥しないように1か月程度管理します。

挿し穂から発根し苗になったら、鉢上げを行います。

ラベンダーですが、挿し穂の手順を紹介しているものがありますので、よければそちらも参考にしていみてください。

 

 

 

ゴールドクレストの剪定について

ゴールドクレストは冷涼な地域原産の植物ですので、日本の高温多湿な夏が荷がr手です。

注意して育てても蒸れにより枯れてしまうことがあります。

上手に育てるためにも、ぜひ剪定して風通しをよくしてやりましょう。

特に梅雨は土中の病原菌が付着して病気になってしまうことがあります。

下部の枝を剪定してやると病気の予防になり、健康に育てることができます。

またゴールドクレストは円錐形の樹形が美しい植物でもありますので、鑑賞面でも定期的な剪定をするのがよいでしょう。

ただし、ゴールドクレストは金気が苦手で、新芽や葉先を刃物で切ると切り口が茶色に変色してしまいますので、手で摘み取って剪定する方がよいでしょう。

ゴールドクレストの剪定の適期は、生育が始まる3月頃が適しています。

時々頂点付近の枝が新たな幹に育とうとすることがありますが、そのままにしておくと本来の美しい円錐形を崩してしまうので放置しないようにしましょう。

また、大きく育つゴールドクレストの樹高を押さえたい場合には、樹高が好みの高さに達したら頂点の葉先を剪定してやると、高さを抑えることができます。

 

 

 

ゴールドクレストの温度について

ゴールドクレストは、夏の高温多湿が苦手ですので、夏は直射日光を避けて風通しのよい涼しい場所で管理するようにしましょう。

また、ゴールドクレストは観葉植物の中でも耐寒性が強い植物で0℃前後までは耐えることができます。

ですが-5℃を下回ると枯れてしまうことがあります。

 

 

 

ゴールドクレストの病害虫について

ゴールドクレストは乾燥した環境で管理していると、ハダニやアブラムシ、カイガラムシなどの被害にあいやすくなりますので、葉水などで乾燥を防ぐようにしましょう。

ただし乾燥を防ごうと、過湿にしてしまうとゴールドクレストは枯れてしまいますので注意しましょう。

 

 

 

ゴールドクレストは冬の寒い時期でも美しい葉を落とすことがありません。

クリスマス時期にはモミの木に見立てて飾りつけたり、お正月の寄せ植えにしたり、好きな形に刈り込んで楽しんだりと色々活用でします。

あなたもこの美しい葉色のゴールドクレストを育てて、ガーデニングを楽しんでみませんか?

 

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