秋から春まで長く咲き続ける、ヨーロッパでツツジから品種改良されたアザレアの育て方

秋冬見頃の花

ヨーロッパで日本や中国のサツキ、ツツジを鉢植え用に品種改良し、逆輸入されたアザレア

中国南部、日本中部以西、台湾など原産のツツジ属の植物が、19世紀初期頃、欧米やベルギーなどで品種改良され、現在約2000種ほどあるといわれています。

アザレアは、イギリスで銀行家として有名なロスチャイルド家の「ライオネル・ロスチャイルド」が、200人以上の人と30もの温室を使って品種群を作出したことでも有名です。

その品種群は、その農場の名前をとって「エクスバリー・アザレア」と呼ばれています。

日本では、新潟県が生産地として有名です。

アザレアの花名は、ラテン語のAzaleos(アザロス)、乾燥したという意味が語源とされていますが、実はアザレアは水を好みますので水切れをしないように注意する必要があります。

別名では、ベルジアンアザレア、オランダツツジ、セイヨウツツジとも呼ばれています。

鉢花として、さまざまな花色や品種が流通していますが、多くは大輪、八重咲で華麗でゴージャスな雰囲気を持っているのが特徴ですが、寒さには弱いので、冬場は室内で楽しむのが一般的です。

花が少なくなる季節である冬から春にかけて楽しむことができるので、寒い季節に窓辺を明るい花で飾りたい時にはぴったりの花です。

 

 

 

アザレアの土について

アザレアはツツジの仲間になりますので、酸性の土を好みます。

市販のアザレア、ツツジ、ブルーベリー用に作られた土を購入するか、自作する場合には、鹿沼土7、ピートモス3の割合で混ぜたものを使用するようにします。

それぞれの土については、こちらで詳しく紹介していますので参考にしていみてください。

 

 

 

アザレアの肥料について

花が咲いている間は肥料を与える必要はありません。

開花後の夏には、新しい花芽をたくさんつけますので、月に1回程度を目安に緩効性の化成肥料や固形の油かすを与えるようにします。

アザレアは肥料を好みますので、きちんと肥料を与えるようにしましょう。

また、花芽をつけた後はつぼみを形成するので、9月頃にリン酸分の多い緩効性肥料を与えるようにします。

 

 

 

 

アザレアの植え付け、植え替えについて

アザレアの植え付けの適期は、5~6月頃です。

植え付けの際には、根鉢を整理して、樹形をドーム状になるように枝を1/3ほど剪定してから植え付けるようにします。

植え替えは、2年に1回程度を目安に行うようにします。

植え替えの適期は、花の終わった5~6月頃に行うとよいでしょう。

株を大きく育てたい場合は、一回り大きな鉢に、サイズを変えたくない場合は同じ大きさの鉢に伸びすぎた根を整理して植え替えを行うようにします。

植え替えの際には、古い土が残っていると根腐れの原因になりますのでしっかりと落とすようにします。

また、花が咲いている時期に植え替えを行うと、根が傷んで枯れてしまうことがありますので注意しましょう。

 

 

 

アザレアの日当たりについて

アザレアは、日光を好みます。

日当たりがよく、風通しのよい環境で管理するようにしましょう。

4月中旬になったら戸外に出し、日光によく当てて管理するようにしましょう。

ただし、真夏の強い日差しは葉焼けを起こす可能性がありますので注意し、午前中は日が差し、午後から日陰になるような場所で管理します。

寒さには弱いので、11月下旬には室内の明るい暖房の効いていない場所で管理するようにします。

 

 

アザレアの水やりについて

春の開花期には、水を良く吸うので土の表面が乾燥したら、鉢底から流れ出る程度たっぷりと水やりを行うようにします。

水切れしてしまうと、花がしおれて花期が短くなってしまいます。

 

 

 

アザレアの挿し木について

挿し木の適期は6~7月頃になります。

6~7月、充実して硬くなった枝を選び、湿らせた土に葉が触れる程度の間隔で挿し木します。

風の当たらない日陰に置いて、乾かさないように管理すると秋には発根します。

挿し木の土、鉢についてはこちらでも紹介していますので参考にしてみてください。

 

 

アザレアの花がら摘み、剪定にについて

咲き終わった花は、花首からカットするようにします。

花が終わったら、全体を丸く刈り込むようにします。

アザレアは、7~8月頃に花芽ができますので、7月以降に刈り込みを行ってしまうと翌年に花が咲かなくなってしまいます。

剪定は6月までに済ませるように注意しましょう。

 

 

 

アザレアの温度について

寒さに弱い性質がありますので、11月下旬以降は室内の暖房が効いていない明るい場所で管理するようにしましょう。

真夏の強い日差しも葉焼けを起こすことがあるので、午後は日陰になる場所で管理します。

 

 

 

アザレアの病害虫について

7~9月頃、花芽を食害する芯食い虫(ベニモンアオリンガ)、6~9月頃、葉の樹液を吸うツツジグンバイが発生することがあります。

4月以降、20日に1回程度を目安に市販の薬剤を散布して防除するようにします。

葉に褐色の斑点ができる褐斑病、葉が黒くなり枯れ落ちる疫病が発生することがあります。

 

日本や中国原産のツツジをヨーロッパで品種改良して持ち込まれた、ツツジよりも開花期間が長く、ゴージャスで艶やかなアザレア。

少し寒さに弱いので冬場は室内で管理するのが無難ですが、花の少ない冬場の室内を彩ってくれます。

あなたも、艶やかなアザレアを育ててガーデニングを楽しんでみませんか?

 

コメント