土のpH(酸度)調整の方法

ガーデニング豆知識

土のpH(酸度)調整の重要性について

日本は雨が多いこともあり、酸性に傾いた土壌が多いようです。

雨によって土中のアルカリ成分(石灰成分)が流されてしまったり、雨自体が酸性であることが理由として挙げられます。

また植物が生長すると、土はどんどんと酸性に傾いていきます。

植物を育てる際に、土のpHを適度な状態にすることはとても重要なことです。

土のpHが植物に適していないと、必要な栄養素が吸収されにくくなったり、根の成長障害や病気になってしまうことがあります。

ですから、ガーデニングの際にpH調整を行うことは重要ですから、pHの調整方法を知っておきましょう。

 

植物の適正pHについて

土壌のpHは、「0(酸性)~7(中性)~14(アルカリ性)」の数値で表されます。
一般的に、植物の生育に適しているのは弱酸性(ph 6.5)と言われていますが、植物によってはアルカリ性を好んだり、逆に酸性を好むものもあります。

弱アルカリ性を好む植物としては、ハーブ類。

酸性を好む植物としては、サツキ、ツツジなどのツツジ科植物、シャクナゲ、アジアンタム、リンドウ、スズラン、ブルーベリーなどが例としてあげられます。

また、あじさいは土壌のpHによって花色を変えることで有名です。

酸性に傾いた土では青系、アルカリ性に傾いた土では赤系に花の色が変わります。

 

酸性土壌のpHをあげる方法

 

苦土石灰を使用する

効果が穏やかで、分量通りに使用すれば害もおこらず、苦土(マグネシウム)の補給もできるので、おすすめの資材です。

ただし、利用する際の注意点として、苦土石灰の散布と同時に化学肥料を撒くと、肥料に含まれる窒素成分と化学反応を起こしてしまいます。

そうするとアンモニアガスが発生したり、不溶性のリン酸カルシウムに変化してしまい肥料の効果が減弱してしまいます。
苦土石灰使用時には、必ず1週間以上間隔をあけてから肥料を混ぜるようにする必要があります。

また苦土石灰の使用と同時に、苗の植え付けをしない方が良いとされています。

ただし、商品によっては散布と同時に植え付けることが可能なものもあります。

 

 

牡蠣殻を使用する

細かく砕いたものを土に混ぜて使用します。
効き目は他の資材と比較するとゆっくりではありますが、使用し過ぎても問題がないですし、確実にじわじわと効きます。

混ぜる量が合ってるかよくわからないという方は、牡蠣殻を使用すると良いかもしれません。

ただし、苦土石灰に比べると高価になります。

 

 

土壌のpHを下げる方法(アルカリ性に傾き過ぎた土の改良)

土がアルカリ性に傾きすぎると、土に含まれるリン酸が不溶化し、鉄やマンガンなどのヨウ素欠乏症を引き起こしてしまう恐れがあります。
ですが土をアルカリ性から酸性に変えるのは、酸性からアルカリ性にするのに比べて難しいことです。

ですので、まず注意することは土をアルカリ性に傾けすぎないように、苦土石灰

の撒き過ぎなどには注意が必要です。

 

ピートモスを使用する

ピートモスとは、ミズゴケやシダなど水分の多い場所で育つ植物を乾燥させて砕いた資材です。
ピートモスには酸性度合を調整済みのものも販売されていますが、土壌成分を酸性に傾けたい場合は「酸性度無調整のピートモス」を使用するようにします。

無調整のピートモスの場合は、phが3.8~4.8程度と強酸性です。

使用する際には、酸性度調整済みのものと無調整のものがあるのでよく確認するようにしましょう。

海外産のピートモスは国産のものに比べて酸性度が強いので、産地にも注意して購入するようにします。

また、ピートモスは完全に乾燥した状態では、なかなか水分が浸透しません。

ですので、使用する際はしっかりと水分を吸わせてから使用するようにします。
保水性UPや土壌をふかふかにする効果もあるので、酸性度の改善のみでの使用というよりも、その他の資材と併用するのがよいと思います。

 

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