個性的な花を咲かせる、カルセオラリア
パスタのニョッキに似た個性的な花を咲かせる、カルセオラリア。
ビビットな花の色より、ふくらみのある花弁がとても特徴的な植物です。
その花の形から、日本では「キンチャクソウ」とも呼ばれています。
種類も細かく分類すると400種類以上もあるといわれ、小輪で群れるようにたくさんの花をつけます。
カルセオラリア属には大きさや形状の異なるものが様々あり、花は丸い球状のものから扁平な形まであり、長い穂になるもの、傘上のものなど変化に富んでいます。
カルセオラリアの名前の由来は、ラテン語で小さな靴(スリッパ)を意味するcalceolus(カルセオルス)といわれ、そのため、別名スリッパフラワーとも呼ばれています。
まるで巾着のような独特の花は、4月~6月に赤、黄、白、オレンジ、紫色などが揃います。
カルセオラリアの土について
水はけのよい土を好みます。
過湿に弱く、サボテン用の培養土でも代用できます。
自作する場合には、赤玉土4、鹿沼土3、腐葉土3の割合で混ぜて使用します。
市販されている培養土を利用する場合には、小粒の鹿沼土や軽石などを2~3割程度混ぜて使用するようにするとよいでしょう。
それぞれの土については、こちらで詳しく紹介していますので参考にしてみてください。
カルセオラリアの肥料について
液体肥料を10月~5月の間は、月に2~3回程度を目安に与えるようにします。
カルセオラリアの苗について
高温多湿に弱く、夏には暑さで枯れてしまうため、鉢植えで1年草の扱いとするのが一般的です。
初心者には少し難度が高い植物かもしれませんが、多湿に注意して上手に育てれば多年草として数年間栽培することも可能です。
簡単な方法としては、苗または開花した鉢植えを購入して、花が終わるまで楽しみ枯れてしまうと考えていた方がよいようです。
特に花が大きなタイプは雨にあたると花がダメになりやすく、花が小さい極小輪Calceolaria integrifoliaであれば比較的庭植えでも大丈夫なようです。
カルセオラリアの種撒きについて
カルセオラリアは、種まきでも育てることができます。
発芽適温は20℃前後ですので、秋撒きが一般的です。
種は細かく、好光性ですので覆土せず、底面から水は吸水させるようにします。
育苗中はよく日に当て、本葉4~6枚程度でポット上げを行うようにします。
また自家採種した場合の種は、購入したものと違い親とは異なる花が咲くことが多いです。
カルセオラリアの日当たりについて
日当たりのよい場所で管理するようにします。
日光が不足すると、花付きが悪くなってしまいます。
カルセオラリアの水やりについて
過湿な環境を嫌いますので、土の表面が乾いたら鉢底から流れ出る程度たっぷりと水やりを行うようにします。
しかし、過湿を嫌う反面水切れを起こしやすいという少しやっかいな面も持っています。
茎葉が茂る割には根の量が少なく、根が細いので水はけを良くしながらも乾燥させないという少し難しい管理が必要です。
水切れを起こしてしまうと、花がシワシワになってしまいその後水やりをしても元には戻らないことが多い為、土の表面が湿っている間は水やりを行わず、乾燥してから水やりを行うよう注意しましょう。
蒸れに弱いため、花や葉に水をかけないよう株元から優しく水やりをするようにしましょう。
カルセオラリアの花がら摘みについて
花が終わったらなるべく早く花がらは取るようにしましょう。
そのままにしておくと、病気の原因にもなってしまいます。
アブラムシがとても付きやすく、上手に薬剤を散布するなどして予防するようにしてやりましょう。
カルセオラリアの温度について
カルセオラリアは高温多湿を嫌う一方で、寒さにも弱い植物です。
冬場は最低でも5℃以上を保ち、春と秋は戸外の日当たりの良い場所で管理するようにしましょう。
夏の暑さに弱く夏越しさせるのは難しいと考え、一年草として栽培した方が無難です。
ヨーロッパではプロポーズの花として贈られることもある、カルセオラリア。
ユニークな形の花を育てて、あなたもガーデニングを楽しんでみませんか?
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