オリーブの育て方について
オリーブはギリシャ語のelaifaと、ラテン語のolivaが由来となっています。
モクセイ科の常緑高木で、葉は細長く、表面が暗緑色、裏が銀色で対生します。
5月から7月頃黄白色の香りのよい花を総状につけ、黄緑色の実は熟すると黒紫色になり、オリーブオイルがとれます。
枝葉は平和の象徴とされ、国連旗のデザインなどにも使われています。
これは、旧約聖書でノアの方舟から放たれた鳩がオリーブの枝をくわえて戻り、洪水の水が引いた土地を知らせたことに由来しています。
私はマンションで住んでいますので、地植えのオリーブを育てることはできませんので、鉢植えで楽しんでいます。
オリーブは初夏に白い花を咲かせ、秋に実が完熟して黒褐色になり収穫できるようになります。
もちろん、鉢植えでも実を収穫することができますが、地植えほど大きく育てることは難しいので、収穫量は減ってしまいますが、自分で育てたオリーブの実を食べることができますよ。
よくおしゃれなレストランやお店の店先などに、オリーブは鉢植えでシンボルツリーとして置かれていたりしますよね。
私もそれにあこがれて、オリーブを育てています。
オリーブの土について
元々地中海地方で自生していた植物ですので、アルカリ性の土を好みます。
また乾燥に強く、過湿には弱いので水はけのよい土を好みます。
葉先が黄色くなってきた場合、土中のマグネシウムが不足している可能性があります。
市販のオリーブ専用の土が販売されていますので、それを利用するのが簡単で確実です。
自作する場合は、赤玉土やバークたい肥などを混合し、水はけのよい肥沃な土にします。
配合の例として、赤玉土小粒5、バークたい肥3、軽石2
もしくは、赤玉土小粒4、酸度調整済ピートモス4、軽石2などを混ぜて作ります。
水はけのよい、テラコッタ鉢や素焼きの鉢に、鉢底石を1/4程度入れて植え付けるようにします。
オリーブの肥料について
鉢植えの場合、3月、6月、9月に緩効性肥料を与えます。
生育時期に合わせた肥料について、こちらも参考にしてみてください。
オリーブ専用の肥料も販売されていますので、利用すると簡単で確実です。
アルカリ性の土を好むので、葉先が黄色くなってきたら、苦土石灰を混ぜ込むようにします。
オリーブの日当たりについて
オリーブは、鉢植えで室内で育てることもできますが、日当たりを好む植物ですので、基本的には風通しの良い戸外で管理するのが、丈夫に育てるコツです。
どうしても、室内で育てたい場合は窓際などの、明るい場所で管理し、時々は戸外で日光浴をさせるようにしましょう。
湿気が苦手ですので、風通しの良い場所に置くこともポイントです。
オリーブの水やりについて
オリーブはとても乾燥に強い植物で、過湿な環境では根腐れを起こして枯れてしまいます。
水やりは、土の表面が乾いたら、鉢底から流れるくらいたっぷりと水やりをするようにします。
オリーブの実の収穫について、異種受粉について
オリーブは初夏に白い花を咲かせます。
オリーブの花は、その年伸びた若い枝に翌年花を咲かせますので、剪定をする際は若い枝を全て切ってしまわないよう注意します。
オリーブの木は1本では部分的にしか実らず、多くの場合は異なる品種の花粉で受粉する必要があります。
果実の実りを気にしないのであれば、1本だけでもよいのですが、実を収穫したい場合は異なる品種のオリーブを育てて受粉させるようにしましょう。
オリーブを育てる温度について
耐寒性、耐暑性共にが強いので、戸外で管理することができます。
が、幼苗はまだ弱いので、霜にあたると枯れてしまう場合がありますので、冬場は軒下で管理するとよいかもしれません。
オリーブの病害虫について
オリーブの木は、葉がしっかりとしているので比較的害虫がつきにくいです。
ただし、オリーブアナアキゾウムシには注意が必要です。
オリーブアナアキゾウムシは、オリーブの木の内部を食害するので見つけにくいのですが、株元にオガクズ状の木くずがあるとオリーブアナアキゾウムシの食害にあっています。
木をよく見て、穴の中に潜んでいるオリーブアナアキゾウムシをピンセットなどを利用して捕殺します。
きちんと管理しているのに、木が弱ってきている場合は、コガネムシの幼虫が根を食害している場合がありますので、植え替えの際に土の中に幼虫がいないかチェックするようにします。
コガネムシは酸性土壌を好むので、苦土石灰を混ぜこんで土を中和しておくのもよい方法です。
オリーブは過湿な環境を嫌いますので、よく日に当てて、風通しのよい場所で育て、丈夫な木に育てて病害虫の被害にあわないように育てましょう。
オリーブの植え替えについて
鉢植えでオリーブを育てている場合、1~2年に1回は植え替えをするようにします。
植え替える時期は春先、3月から4月頃が適期です。
植え替える際には、根を乾燥させないように注意します。
また植え替える用土も、適度に湿らせてから利用するようにします。
これらについては、こちらで詳しく説明していますので、参考にしてみてください。
オリーブの剪定について
オリーブは過湿を嫌いますので、風通しを良くするため剪定をしてやるようにします。
剪定は春先と、秋に行うようにします。
木の幹に交差している枝、根元から脇芽のように出た枝、垂直に伸びている枝、が主枝が同方向に平行に伸びているものも不要なので剪定すると樹形が整います。
全ての枝に日光が当たるように剪定すると、花実のつきがよくなります。
新しい枝を剪定してしまうと花が咲きませんので、切ってしまわないよう注意します。
オリーブを挿し穂で増やす方法
オリーブは挿し穂でも増やすことができます。
成功率はそれほど高くありませんが、6月頃が適期です。
10cmくらいの若い枝を挿し穂に利用します。
切った枝は、下の方の不要の葉を取り、2~3枚程度葉を残すようにします。
あまり葉が多いと、葉からの蒸発に耐えられないので葉を整理します。
切り口は清潔な刃物で斜めにカットし、その挿し穂を、私はネメデールを混ぜた水に3時間程度浸して水あげします。
そのあと、切り口にルートンをつけて、芽挿し種まきの土に植え、密封挿しで管理します。
ラベンダーの挿し穂の仕方を紹介したページがあります。そちらは写真付きで紹介しています。
植物の種類が違うだけで方法は同じですので、よければ参考にしてみてください。
葉色が美しく、おしゃれなオリーブ、見て楽しめ、実を収穫しても楽しめるのでおすすめの植物です。
あなたも、オリーブをシンボルツリーとして育ててみませんか?
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