何故、水やりは午前中に行うのか、真夏の日中は水やりを避けるのは何故なのか

ガーデニング豆知識

水やりは基本的には午前中に行う

水やりは午前中に行うようにしましょう、とよく色々なところで説明されていますよね。

どうして、水やりは午前中に行うのがよいのでしょうか?

そもそも、水やりとは植物が活動している際に必要とする水分を補ってやる行為です。

植物は、朝日が昇り、気温が上がってくると葉裏にある気孔を開き、呼吸をすると同時に蒸散を盛んに行います。

そうすると植物自体の水分が外に逃げていってしまうので、水分を補ってやらないといけなくなります。

この時に、必要とする水分をきちんと補ってやらなければ、植物は枯れてしまいます。

夕方以降は、植物の蒸散作用も減退しますので、植物は水分をあまり必要としなくなります。

そんな夕方以降に、もし水やりをしてしまうと、植物は徒長し軟弱な株へと育ち、病気にもかかりやすくなってしまいます。

植物は、昼に光合成を行い合成した糖を、必要な場所へ夜間に移動させています。

移動した場所の糖濃度、浸透圧が高くなると、水も引っ張られていきますので、その部分が肥大伸長します。

もし糖が移動する夜間に過剰な水分があると、茎も徒長しやすくなってしまいます。

ですから、朝に水やりを行い、夕方には水分が乾燥するくらいが植物の生長には理想的なのです。

ただし、夏場などの気温が高い時期には、朝夕2回の水やりが必要です。

水やりの回数を増やさなければならないからといって、夏場の日中に水やりを行うことは禁忌です。

なぜなら、夏場の日中はとんでもない高温となっており、植物自体の温度も上がっています。

そのような状態の時に水やりを行ってしまえば、水温と植物自体の温度の差が大きく、その温度差が植物のストレスとなってしまいます。

そのストレスにより、植物の細胞が破壊されてしまえば、その部分は褐変してしまいます。

また、与えた水分が葉表面に水滴として残っていると、レンズの役割を果たしてしまい、葉焼けを起こす原因にもなってしまいます。

夏場は普段よりも多めに水やりを行い、葉には水を掛けないように水やりは行ってやりましょう。

ただし、あまりにも暑い日中には、植物自体には水を掛けずに、植物の周辺に水を撒き周辺の温度を下げてやるという行為は有効です。

また、冬場の水やりも気を付ける必要があります。

冬場は、絶対に夕方以降に水やりは行わないようにしましょう。

冬の水やりは、午前中の気温が上がってくる時間帯に行い、夕方には与えた水が植物に利用されたり、鉢底に抜けるように注意して行いましょう。

もし、夕方に水やりをしてしまうと、土壌内にそのまま水分が残ってしまい、根圏を冷やしてしまい、植物が徒長する原因にもなってしまいます。

また、植物の病気には、カビや細菌によるものが多いのですが、これらの病原菌は多湿で繁殖するものが多い特徴があります。

夕方の水やりは、水分がなかなか抜けないことと同時に、植物の株の周囲には病原菌がとても好む環境を作り出してしまいます。

更に高温となる時期には、土が蒸れて根腐れを起こす原因にもなってしまいます。

以上のような理由で、水やりは夏場の高温な時期を除いて、午前中に行うようにしなければならないのです。

水やりをする時間帯も、どうしてその時間帯に行うのかを理解していれば、間違った水やりの方法は避けることができるでしょう。

「水やり三年」という言葉もあるように、水やりはとても奥が深い行為です

水やりをよく理解して、上手に水やりを行うようになれれば、ガーデニングの腕も一段と上がり、ガーデニングをより楽しめることと思います。

 

 

 

あなたも、水やりの理解を深めてガーデニングを楽しんでみませんか?

 

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