丈夫で育てやすいビギナーさんにもおすすめ、フジの花を逆さしたような花姿、ルピナス

春夏見頃の花

個性的な花姿から、花壇や切り花としても人気のルピナス

ルピナスは、地中海沿岸地方、南北アメリカ、南アフリカなどに200種類以上が分布し、春から初夏に長い花穂に蝶のような形の花を多数つけます。

属名の学名Lupinus(ルピナス)は、ラテン語でオオカミを意味するLupus(ループス)を語源とし、オオカミのように荒地でも生育する吸肥力の強さからきているようです。

また、古代ヨーロッパではルピナスを食べると心が明るくなったり、想像力が高まるといった俗信があり、そこから花言葉が「想像力」「いつも幸せ」「あなたは私の安らぎ」などとなったようです。

花色も赤、ピンク、オレンジ、黄、白、青など豊富にあり、その個性的な花姿から花壇から切り花などとしても人気の植物です。

耐寒性に優れていますが、多湿を嫌い、暑さに弱い性質を持っていますので、日本ではほとんどが一年草の扱いとなります。

冷涼な北海道などでは、ルピナスの群生が観光名所となっている場所もあります。

ルピナスは、フジに似た花が上向きにつくことから「ノボリフジ」「サカサフジ」などの別名で呼ばれることもあります。

また、葉の形がうちわに似ているので「葉団扇豆(ハウチワマメ)」とも呼ばれています。

マメ科の植物ですので、花の後は枝豆によく似たサヤが育ちます。

 

 

ルピナスの土について

水はけのよい土を好み、酸性の土壌を嫌います。

市販の培養土に軽石やパーライトを1割程度加えるか、自作する場合には、赤玉土6、腐葉土3、軽石又はパーライト1の割合で混ぜ合わせ利用します。

それぞれの土については、こちらで詳しく紹介していますので参考にしてみてください。

地植えする場合には、苦土石灰を混ぜてやるようにするとよいでしょう。

 

 

 

ルピナスの肥料について

植え付けの際に、元肥として緩効性肥料を混ぜ込んでやるようにします。

元肥だけで十分ですので、追肥の必要はありませんが、花付きが悪い時だけ液体肥料で追肥をするとよいでしょう。

 

 

 

ルピナスの苗の選び方について

ポット苗の多くは春に流通します。

苗の選び方についてはこちら、苗の植え付けについてはこちらを参考にしてみてください。

ただし、植え付ける際に根が傷みやすいので傷つけないように注意し、根をほぐさずそのまま植え付ける必要があります。

ルピナスの根は、地中深くに枝分かれすることなくまっすぐに伸びる、直根性の性質を持っていますので、太い根を少しでも傷めると上手く根付かなくなってしまいます。

苗はあまり育ち過ぎたものを購入すると根を傷める可能性が高まりますので、幼い苗を購入し植え付けた方が無難でしょう。

 

 

 

 

ルピナスの種まきについて

種まきは、暑さがおさまる9~10月頃が適期となります。

ルピナスの種は、硬い皮に包まれていますので、一晩水に漬けてからまく方が発芽率が上がります

品種にもよりますが、地表から1cm~3cm程度覆土するようにします。

種まきの土は鉢については、こちらでも詳しく紹介していますので参考にしてみてください。

 

 

 

 

ルピナスの日当たりについて

日光を好みますので、日当たりがよく、風通しのよい場所で管理するようにします。

ただし、高温多湿を嫌います。

夏場、25℃以上になると生長しなくなりますので、風通しのよい涼しい場所で管理するようにしましょう。

 

 

 

 

ルピナスの水やりについて

多湿を嫌いますので、土の表面が白く乾燥してから、鉢底から流れ出る程度たっぷりと水やりを行うようにします。

水やりのし過ぎは、根腐れの原因になりますので注意しましょう。

 

 

 

ルピナスの切り戻しについて

ルピナスは花穂全体が終わったら実をつける前に、花穂の元から切りとってしまいましょう。

そうすると、脇芽が伸びて2番花、3番花と続けて花を咲かせてくれます。

 

 

 

 

ルピナスの花がら摘みについて

花穂全体が咲き終わったら、花茎の付け根で切ります。

そうすると脇芽が伸び、2番花、3番花と続けて花を咲かせてくれます。

終わりかけた花に種をつけさせないようにすると、次々と花を咲かせることができます。

 

 

 

ルピナスの温度について

高温多湿を嫌いますので、なるべく風通しがよく涼しい環境で管理するようにします。

気温が25℃以上になると生育が止まってしまいます。

そのため、日本では夏越しさせず1年草として扱われることがほとんどです。

逆に耐寒性は高いので、北海道などでは群生している様を見ることもできます。

 

 

 

 

ルピナスの病害虫について

ルピナスは、病害虫の心配がほとんどないほど丈夫な植物です。

しかし、過湿な環境では根腐れを起こす可能性がありますので、水やりのし過ぎには注意が必要です。

 

 

 

とても丈夫で、乾燥気味に育ててやるとよく育つ、独特な花姿のルピナス。

上手に育てると、次々と花を咲かせてくれますので、あなたもルピナスを育ててガーデニングを楽しんでみませんか?

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