室内管理がおすすめ、珠のような果実が可愛いコケサンゴの育て方

春夏見頃の花

珠のようなオレンジ色の果実をたくさんつける、可愛らしい姿が人気のコケサンゴ

コケサンゴは、アカネ科コケサンゴ属(ネルテラ属)の多年草になります。

地を這うように成長するので名前にコケがついていますが、コケの仲間ではありません。

ネルテラ属は中南アメリカや南太平洋諸島、東南アジア、台湾、オーストラリア、ニュージーランドなどに広く分布しており、日本にも奄美大島固有種の奄美泡苔(アマミアワゴケ)が自生しています。

属名のNerteraは、ギリシャ語のnerteros(背の低い)からきており、種小名のgranadensisは「コロンビア(旧名New Granada)」という意味になります。

和名の由来は、英名のcoral moss(コーラルモス)の訳語となり、植物の形状を例えたものなります。

その他、別名「玉綴り(タマツヅリ)」とも呼ばれています。

草丈は10cm~30cmほどで、細い茎が枝分かれし、匍匐して広がります。

開花期は4~5月、花径3mm程度の小さな淡い緑白色をした目立たない花をつけるため、基本的には鉢植えにして果実を鑑賞します。

結実期は長く、5~12月で花後にできる実は直径6mmほどの円形の液果(果皮が肉質で液汁が多い実)で鮮やかなオレンジ色や黄色、白に熟します。

寒さや暑さにも強くない植物であり、土も常に湿り気を保つなど少し育てるのに気を遣う植物になります。

 

 

コケサンゴの土について

ミズゴケで育てるのが簡単ですが、流通しているコケサンゴはほとんど土に植えられているので、植え替えや株分けをする場合には土に植え替えを行うようにします。

用土は観葉植物の土を利用するとよいでしょう。

もしくあh、これらにピートモスやバーミキュライトを1割程度足して水もちをよくするようにしてやります。

それぞれの土についてはこちらで紹介していますので、参考にしてみてください。

 

 

 

 

コケサンゴの植え付けについて

コケサンゴの植え付けは4~6月頃が適期になります。

またコケサンゴは、根が土に1cm程しか張らないため、

非常に簡単に水切れを起こしてしまいます。

一旦水切れを起こしてしまうと、復活することはできませんので水切れには注意するようにし、植え付ける際には深い鉢ではなく浅い鉢に植え付けてやるようにしましょう。

コケサンゴが植え付けられている鉢は多くは小さな底面給水タイプのものになっています。

鉢底に水を溜めるようにしてここから水を吸い上げるようになっています。

ただしこの鉢底に水が腐りやすいため、暑い時期は特にマメに取り換えるようにしましょう。

 

 

 

コケサンゴの株分けについて

コケサンゴは株分けで増やすのがおすすめです。

株が大きくなってきたら植え替えを兼ねて株分けを行ってやりましょう。

株分けは、真夏以外であればいつでも行ってかまいません。

ハサミで株を切り、新しい用土に植え付けてやるようにします。

 

 

 

コケサンゴの肥料について

肥料が切れてくると葉が黄色く変色します。

真夏を除く春から秋の生育期間に、1~2ヶ月に1回程度、薄い液肥を与えるようにしましょう。

肥料は控えめに与えるようにするとよいでしょう。

 

 

 

 

コケサンゴの日当たりについて

強い直射日光に当たると葉焼けを起こしてしまいますので、半日陰で管理するようにします。

また直射ではなくとも日が強いと、葉がゴワゴワになってしまいます。

かといって日光が少ないと、徐々に弱って枯れてしまいます。

基本的には、カーテン越しの光を年間を通して長時間当ててやるように心がけるとよいでしょう。

 

 

コケサンゴの水やりについて

コケサンゴは熱帯の空気中の湿度の高い環境で自生している植物です。

半日陰を好み、ある程度湿気を好みますが、過湿にも弱く簡単に根腐れを起こしてしまうため、少し育てるのにコツが必要です。

水やりは土が乾き始めたら与えるようにしますが、水を欲しがる植物だからと水やりをし過ぎると根腐れを起こしてしまいます。

コケサンゴは根が土に1cm程しか張らないため、簡単に水切れを起こしてしまい、水切れを起こしたものは復活することはありません。

水やりとは別に霧吹きで葉水をしてやるようにしましょう。

ただし、花に水がかかると結実しなくなってしまいますので注意しましょう。

また梅雨や秋の長雨の湿度の高い季節には、葉水を行うとカビが発生しやすくなりますのでこの時期は行わないようにしましょう。

 

 

 

 

コケサンゴの温度について

春には開花して6月前後に結実しますが、開花するには5℃前後の寒さに当てる必要があります。

霜が降りる前までは戸外で寒さに当てるようにしてやると開花を促せます。

ただし、寒さに弱く霜に当たると枯れてしまいますので、冬場は5~10℃程度の場所で管理してやるようにしましょう。

また暑さにも弱く、30℃以上になると株が弱ってしまいます。

とにかく夏は戸外でも室内でも涼しい場所で管理するようにしてやりましょう。

夏は特に日光よりも涼しさを優先して管理してやりましょう。

ただし、冷房の効いた室内で管理する場合は乾燥しやすくなりますので、葉水を行ってやるようにしてやりましょう。

 

 

 

コケサンゴの手入れについて

コケサンゴの実は1カ月ほどでしぼんできますので、実が黒くなってきたらこまめに取り除いてやるようにします。

美しく可愛らしい実ですが、食べられません。

 

 

 

ちょっと育て方にコツが必要で、特に水の管理に注意が必要なコケサンゴ。

ビギナーさんには、ちょっと敷居が高い植物かもしれません。

でも、もし上手に育てられると美しい実を楽しむことができますので、あなたもがんばってコケサンゴを育ててガーデニングを楽しんでみませんか?

 

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