どんな花とも相性がよい、カスミソウの育て方

春夏見頃の花

小さく控えめな花は、名脇役と同時に主役級のカスミソウ

カスミソウは、ヨーロッパの地中海沿岸からアジアにかけてとても広く分布している植物です。

種類は100を超える品種があり、1年草や多年草など色々な種類があり、20cmから1mほどの高さがあり、その先には白やピンクの細かい花を無数につけます。

日本へは明治から大正初期にもたらせたといわれています。

元々の花色は白やピンクですが、赤や青、紫など着色されたものも出回っており、ブーケや花束で主役を引き立てる脇役としてよく使われています。

高温多湿に弱く、寒さには強い特徴があり、切り花だけでなく花壇や鉢植え向きの品種も流通しています。

カスミソウという名前は、美しい花が細かくたくさん咲く様子が春霞を連想することによります。

また英語では、baby`s  breath(赤ちゃんの吐息)と呼ばれ、美しい花の様子が赤ちゃんの純粋さを連想させ、気分をリラックスさせ安らかな気持ちにさせたり、安眠効果があることなどに由来します。

学名のGypsophila(ギプソフィラ)は、ギリシャ語のgypsos(石膏)とphilein(好む)を由来とし、これは石灰質の土壌を好んで育つことによるそうです。

ガーデニングで寄せ植えに使われる品種は1年草になり、花束によく使用される品種は宿根草になります。

和名も異なり、1年草のほうは「群撫子(ムレナデシコ)」と呼ばれ、花色は白と淡いピンクがあります。

宿根カスミソウは「花糸撫子(ハナイトナデシコ)」「小米撫子(コゴメナデシコ)」と呼ばれ、八重咲きの花が多く、切り花として1年を通して流通しています。

 

 

カスミソウの土について

水はけのよい弱アルカリ性の土を好みます。

赤玉土8、腐葉土2に割合で混ぜた土に苦土石灰を混ぜておきます。

それぞれの土については、こちらで詳しく紹介していますので参考にしてみてください。

 

 

 

カスミソウの肥料について

植え付けの際に、緩効性の肥料を少量を混ぜるようにします。

肥料が多いと茎がひょろひょろと徒長し、花付きが悪くなってしまいます。

追肥は開花期の3~5月、休眠期前の10~11月に与えるようにします。

 

 

 

カスミソウの植え付けについて

カスミソウの植え付けは、春は2月から3月、秋は10月から11月頃までが適しています。

背丈が1m以上になる品種では、花茎がのびてきたら支柱をたてて倒れないようにしましょう。

苗の選び方についてはこちら、苗の植え付けについてはこちらで詳しく紹介していますので参考にしてみてください。

 

 

 

カスミソウの日当たりについて

日光を好み、高温多湿を嫌いますので、日当たりがよく風通しのよい場所で管理するようにします。

 

 

 

 

カスミソウの水やりについて

多湿を嫌いますので、土の表面が乾いてから鉢底から流れ出る程度たっぷりと水やりを行うようにします。

水やりをし過ぎると枯れる原因になってしまうので、注意するようにしましょう。

 

 

 

カスミソウの摘心、切り戻しについて

3月頃に出てきた新芽の先を切ると花芽を増やすことができます。

花は5~7月頃に花を咲かせます。

高温多湿に弱い為、花が咲き終わったら、株の根本まで切り戻して蒸れないようにしましょう。

 

 

カスミソウの種まきについて

カスミソウは、9~10月頃が種まきの適期になります。

カスミソウは移植を嫌いますので、直接育てる場所にまくようにします。

気温が20℃以上だと発芽しにくいので気温に注意しましょう。

種まきの土や鉢についてはこちら、発芽率を上げるにはこちらで詳しく紹介していますので参考にしてみてください。

 

 

 

カスミソウの挿し芽について

挿し芽の適期は、3月終わり頃から5月中旬、9~10月頃になります。

元気のよい新芽の先を3~5cm程度切り取り、湿らせた土に挿します。

新芽を切る刃物は清潔なものを使用し、切り口に発根促進剤(ルートン、ネメデールなど)を使用すると付きやすくなります。

 

 

 

カスミソウの温度について

夏の暑さを嫌うので、風通しのよい涼しい環境で管理するようにしましょう。

過湿を嫌うので、乾燥気味にするようにします。

 

 

 

カスミソウの病害虫について

幼苗期に立ち枯れ病が発生しやすくなります。

茎が根元から腐って枯れてしまいますので、清潔な土を使用し過湿な環境を避けるようにしましょう。

茎の根元あたりに白い糸状のカビが発生する白絹病が発生することがあります。

水切れしたわけでもないのに萎れたようになり、枯れてしまいます。

発生した株は残念ですが抜き取るようにします。

暖かくなるとアブラムシが発生することがあります。

見つけ次第、薬剤を散布するなどして防除するようにしましょう。

 

 

 

控えめな花を咲かせるカスミソウは、どんな花とも相性がよくふんわりとやさしい雰囲気を漂わせてくれます。

切り花やハンギング、寄せ植えなど品種により色々楽しむことができるカスミソウをあなたも育てて、ガーデニングを楽しんでみませんか?

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