花色が豊富で花期も長い、大株にすると蝶が舞うような姿になる、ビギナーさんにもおすすめの初恋草
オーストラリア西南部原産の植物で、1970年代に日本にやってきましたが、普及し始めたのは1990年代以降とつい最近流通しはじめた植物です。
寒さや乾燥に比較的強く、花色が豊富でくっきりとした原色系の花が咲き、花期も長い花木の仲間になります。
本来砂漠地域で自生している植物なので、乾燥には強いのですが、夏の暑さと湿気に弱いため、日本では夏越しが難しく1年草の扱いとなっています。
寒さには強いのですが、霜が降りる地域では室内へ移動させた方が安心です。
大株にすると、全体をたくさんの花が覆い蝶が舞うような姿になります。
「初恋草」という名前は、育苗会社がつけたものです。
花の少ない冬にも出回り、比較的育てやすいのも魅力の一つです。
初恋草の土について
初恋草は、水はけのよい酸性の土を好みます。
市販の培養土を使用して育てていると、いずれ枯れてしまいます。
鹿沼土をベースにピートモスを3割ほど混ぜた土や、ピートモスと軽石の小粒を等量混ぜたものが適しています。
初恋草の肥料について
乾燥に強く、多肥に弱い性質を持っています。
液肥なら2週間に1回程度、固形肥料ならIB化成肥料などを2ヶ月に1回株元に与えるようにします。
ただし、リン酸分の多く含まれる肥料は控えるようにしましょう。
真夏の高温多湿の時期には、根を傷める原因にもなりますので、肥料は与えないようにします。
初恋草の植え替えについて
鉢の中で根がいっぱいになって、鉢底から根が伸びだしているようでしたら一回り大きな鉢に植え替えを行うようにします。
植え替えの適期は、花後の3~5月、もしくは夏の暑さが過ぎた9~10月頃となります。
植え替えの際に、伸びすぎた枝を切り戻しするようにします。
初恋草の日当たりについて
1年を通してよく日に当てて育てるようにします。
生育期はもとより、開花時期も十分な日差しが必要です。
日光が不足すると、花色が薄くなったり、蕾が咲かずに終わる原因になります。
梅雨など高温で長雨の時期は、ベランダなど屋根のある場所でなるべく雨に当てないように管理しましょう。
初恋草の水やりについて
乾燥に強く、多肥に弱い性質を持っています。
水やりは土の表面を触ってみて、完全に乾いてから行うようにします。
また、水やりの際には花や葉に水がかからないように株元に静かに与えるようにします。
高温多湿を嫌うので、真夏は風通しのよい涼しい場所で管理するようにします。
初恋草の花がら摘みについて
初恋草は「セルフクリーニング」といって、花が終わると花がらを自分で落とす性質を持っています。
こまめに摘む必要はありませんが、花がらが枝についたままの状態は、灰色カビ病の原因になりますので、きちんと取り除いてやるようにしましょう。
すぐ下の脇芽が伸びて、次の蕾を付け長期間咲き続けてくれます。
初恋草の株分けについて
初恋草は、親株から離れた場所に子株が出ることがあります。
植え替えの際に、その子株を切り分け、株分けして増やすことができます。
株分けの適期は、3~5月になります。
初恋草の挿し芽について
初恋草は、3~5月、9月に挿し芽で増やすことができます。
勢いよく伸びた枝の先端を、長さ5~7cm程度斜めに切り、30分ほど吸水させます。
湿らせたバーミキュライトなどに挿し、芽が動き出すまではこまめに霧吹きなどをして乾かさないように管理します。
初恋草の温度について
初恋草は、高温多湿な環境が苦手ですので、梅雨時期には屋根のある場所で、雨が当たらないようにしましょう。
元々寒暖差の激しい赤土の砂漠などに自生する植物ですので、乾燥や気温の変化には強いのですが、多湿に弱いので夏場は風通しのよい、涼しい場所で乾燥気味に管理します。
寒さには比較的強いのですが、霜が当たらない場所で管理するようにしましょう。
初恋草の病害虫について
多湿が苦手ですので、風通しのよい環境で管理するようにします。
10~5月の開花期間に、灰色カビ病が発生することがあります。
枯れた葉や花がらをこまめに取り除いて、病気を予防するようにしましょう。
多湿に弱く、地植えでは梅雨が苦手で枯れてしまうことがあるので、鉢での管理が向いています。
とても花期が長く、寂しい冬のガーデニングに鮮やかな彩りを加えてくれる初恋草。
あなたも初恋草を育てて、ガーデニングを楽しんでみませんか?
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