柑橘系のよい香りのする花が咲く、ボロニアの育て方

植物の育て方

ミカン科のため、柑橘系の香りの花を咲かせるボロニア

ボロニアは、ミカン科ボロニア属のオーストラリア固有の常緑の低木になります。

オーストラリアにだけ自生し、種類も95種ほども品種があり草丈は50cm~3mほどに育つものもあります。

オーストラリアの涼しい地域に自生するため、日本の夏の高温多湿を苦手とします。

そのため、日本では栽培が難しい品種になります。

他のミカン科のように花は咲きますが、実はなりません。

ボロニアは目立つような花ではありませんが、ミカン科の植物ですので柑橘系のとてもよい香りの花を咲かせ、人気のある植物です。

開花時期は2月下旬から5月となり、花は丸い蕾や、ベル、星など可愛らしい形をし、白、赤、ピンク、黄、紫、茶、複色など花色も多く、小さな花をたくさん咲かせます。

ボロニアは、イタリア人植物採集家のFrancesco Barone(フランチェスコ・ボローニ)に名前に因んでつけられました。

日本には昭和になってから流通するようになった比較的新しい植物になります。

寒さに弱く、夏の暑さも苦手として水をやり過ぎると根が腐りやすくなりますが、水切れになると葉が黄色くなりパラパラと落ちてしまうため、ちょっとビギナーさんには注意が必要な植物になります。

 

 

ボロニアの土について

水はけと通気性がよく、酸性の用土を好みます。

市販のサボテン用培養土を使用するか、自作する場合には鹿沼土5、ピートモス3、軽石2の割合で混ぜたものを使用するようにします。

それぞれの土については、こちらで詳しく紹介していますので参考にしてみてください。

 

 

 

ボロニアの肥料について

植え付ける際に元肥として、緩効性肥料を混ぜ込んでおくようにします。

追肥は春と秋の成長期に、リン酸分が少なめの液体肥料を1週間に1回程度を目安に与えるようにします。

夏の間は生育が止まりますので、肥料を与える必要はありません。

 

 

ボロニアの植え付け、植え替えについて

ボロニアは根の成長速度が速く、すぐに鉢が根でいっぱいになってしまいます。

植え替えは毎年行うようにするとよいでしょう。

ボロニアは基本的に日本の気候に向いている植物ではありませんので、庭植えではなく鉢植えで育てるようにしましょう。

植え替えの適期は、開花後の9月上旬から中旬頃、鉢の周りを少しだけ崩して植え替えを行うようにします。

ただし、園芸店などで購入した売位には根が完全に張ってしまっていることが多いため、すぐに一回り大きな鉢に植え替えるようにするとよいでしょう。

苗を選ぶ際、下葉が落ちているものはすでに水切れを起こしたことがあるものになりますので、選ばないようにしましょう。

 

 

 

ボロニアの日当たりについて

ボロニアは日光を好むだけでなく、乾燥した空気も好みますので日本の高温多湿は苦手です。

置き場所としては、日当たりがよく風通しのよい場所で管理するようにします。

 

 

 

ボロニアの水やりについて

ボロニアを育てる際には、水やりが一番のポイントになります。

基本的には、季節を問わず土の表面が乾燥したら鉢底から流れ出る程度たっぷりと水やりを行うようにします。

ただし、過湿を嫌いすぐに根腐れを起こしてしまうので、日本の気候下では梅雨と夏をどう乗り切るかがポイントになります。

根腐れしやすいからと水やりを怠ると、水切れにも弱いため下葉が落ちてしまいます。

水切れにより葉が落ちてしまった株は基本的には復活することはないと思っておいた方がよいでしょう。

水やりはやり過ぎもやらなさすぎも枯らしてしまう原因になりますので、注意して行うようにしましょう。

 

 

 

ボロニアの切り戻しについて

ボロニアは蒸れを嫌いますので、花が咲き終わった時点で茎を半分程度切り戻して、風通しをよくしてやるようにします。

ただし、9月には翌年の春に咲く花芽ができますので、8月以降は切り戻しを行わないよう注意が必要です。

切った枝で挿し木をすると増やすこともできます。

 

 

 

ボロニアの挿し木について

ボロニアは挿し木で増やすことができます。

挿し木は、花が終わり新芽が伸びてきたら、茎の先端から6cm程度を切り取り、水揚をして湿らせた土に挿します。

茎の切り口は、するどい清潔な刃物で斜めに切るようにします。

挿し穂の土や鉢についてはこちらで詳しく紹介していますので参考にしてみてください。

 

 

 

 

ボロニアの温度について

冬の寒さにも、夏の高温多湿も苦手としますので、温度管理には気を付ける必要があります。

適切な温度は、高温過ぎず、5℃以下にならない環境になります。

特に冬の寒さには弱く、5℃以下にならない霜の当たらない室内で管理するようにするとよいでしょう。

春と秋は戸外の日当たりと風通しのよい場所で管理するようにします。

夏場は直射日光の当たらない、風通しのよい涼しい場所で管理してやりましょう。

 

 

ボロニアの病害虫について

ボロニアにとって注意する害虫は、ハダニ、アブラムシになります。

高温の乾燥した時期や梅雨明けの時期からハダニの被害にありやすくなります。

水やりの際に水を掛けたり葉水をして予防するようにします。

アブラムシは春と秋に発生しやすくなります。

見つけ次第薬剤を散布するなどして、防除するようにしましょう。

 

 

 

日本の気候が苦手なため、少し育てるのに注意が必要なボロニアですが、とてもよい香りがする花は人気があります。

あなたもボロニアを育てて、ガーデニングを楽しんでみませんか?

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