「幸福をもたらす木」として知られる、丈夫で育てやすいベンジャミンの育て方

観葉植物、多肉植物、花木

「永遠の愛」「友情」などポジティブな花言葉を持つ、お祝いのプレゼントとしても人気のベンジャミン

ベンジャミンはインドや東南アジアなど、熱帯地域原産の植物です。

暖かく、明るい場所を好みますので、観葉植物として鉢で育てるのが一般的ですが、耐陰性や耐寒性もあるため地植えでも育てることができます。

丈夫で育てやすく、光沢のある小さな葉と剪定や仕立て方によって様々なサイズや樹形を作ることができるのも人気の理由ではないでしょうか。

「幸福をもたらす木」「永遠の愛」「友情」などの花言葉を持ち、開店祝いや結婚のお祝いのプレゼントとしてもよく贈られています。

属名の学名Ficus(フィカス)は、古代ラテン語でイチジクを意味しているといわれています。

和名では「枝垂れ榕樹(シダレガジュマル)」とも呼ばれ、別名として「ベンジャミンゴムノキ」「ベンジャミンゴム」とも呼ばれています。

ベンジャミンは、イチジクの仲間で、本来花びらになる部分が生長し実のように見える「隠頭花序(いんとうかじょ)」という性質を持ち、実の中に花を咲かせます。

実は5~6mmで丸みがあり、緑から赤へと変化していき、食べることもできますがおいしくはありません。

一般に流通している基本種は「フィカス・ベンジャミナ(ベンジャミンゴムノキ)」で、葉は鮮やかな緑色で灰白色の幹が魅力的です。

その他にも、園芸品種の「スターライト」は、葉に大きな乳白色の斑が入ります。

 

 

 

ベンジャミンの土について

ベンジャミンは高温多湿を好みますが、水はけの悪い土を使用すると根腐れを起こす場合がありますので、水はけのよい土を使用するようにしましょう。

市販の観葉植物の土を利用するか、自作する場合には観葉植物の土2、赤玉土1、鹿沼土1の割合で混ぜて利用するとよいでしょう。

それぞれの土については、こちらでも紹介していますので参考にしてみてください。

 

 

 

ベンジャミンの肥料について

10日に1回程度、液体肥料を与えるか、緩効性の置き肥を与えるようにします。

冬場の生長が緩慢になる時期には、肥料を与えると株が痛む場合がありますので、肥料は春から秋の成長期に与えるようにし、冬には与えないようにしましょう。

 

 

 

 

ベンジャミンの選び方について

ベンジャミンは、色々なサイズ、仕立て方を施されたものが流通していますので、置き場所や好みに合わせて選ぶとよいでしょう。

株は病害虫がついておらず、生き生きとしているものを選び、葉が黄色っぽくなっているものは避けるようにしましょう。

ベンジャミンの植え付けの適期は、暖かくなった5~7月頃が適期となります。

 

 

 

ベンジャミンの植え替えについて

ベンジャミンは1~2年に1回程度の頻度で植え替えを行うようにしましょう。

そのまま植え替えないでおくと、根詰まりを起こしてしまいます。

植え替えの適期は、5~6月頃になります。

 

 

ベンジャミンの日当たりについて

ベンジャミンは日光を好みますので、できるだけ日当たりのよい場所で管理するようにするとよいでしょう。

春から秋にかけては屋外で管理することも可能です。

ただし、直射日光を当ててしまうと葉焼けを起こす可能性がありますので、強い日差しの時期には遮光してやるなどしてやりましょう。

気温が高くなるほど葉焼けを起こす確率が上がりますので、40℃を超えるような場合には日陰で管理するようにしましょう。

ベンジャミンは日光を好みますが、耐陰性もありますので室内で管理することも可能です。

ただし、元々は日光を好む性質を持っていますので、なるべく日光の当たる場所で管理すると株が健康に育ちますが、エアコンの風が直接当たるような場所は避けるようにします。

あまり頻繁に置き場所をかえると環境についていけず、葉が落ちてしまうことがあります。

ですので、あまり頻繁に配置を変えることはしない方がよいでしょう。

 

 

 

ベンジャミンの水やりについて

主に春から秋の成長期には、土の表面が乾燥したら鉢底から流れ出る程度たっぷりと水やりを行うようにします。

ただし、ベンジャミンは寒さに弱く気温が15℃を下回ってくると生長が緩慢になってきます。

その際には、あまり水を必要としませんので水やりの回数を減らすようにします。

土の表面が乾燥してから2~3日経ってから水やりは行うようにしましょう。

また、乾燥を防ぐためと害虫を予防する意味で、霧吹きなどで葉水を行うようにするとよいでしょう。

 

 

ベンジャミンの剪定、切り戻しについて

古くなった葉や邪魔な葉がある場合には、春から秋の成長期に剪定をしてやるようにします。

ベンジャミンは樹形が乱れやすい植物ですので、定期的に剪定を行うようにしましょう。

剪定は新しい芽が出る前後に行うのが理想で、気になった枝、伸びすぎた枝を、枝の生え際の節のすぐ上から切り落とすようにします。

ベンジャミンをはじめとするフィカス属の樹液には、あまり触れない方がよい成分が含まれていますので、体質によっては皮膚がかぶれることがあるので注意しましょう。

また、床などにつくと取れにくいので、新聞紙を敷くなどして作業すると汚れるのを防ぐことができます。

 

 

 

ベンジャミンの挿し木について

ベンジャミンは挿し木で増やすことができます。

茎を清潔な刃物で先端から10cm程の長さで切り、下の葉を取り除きます。

切り口から出る白い樹液は固まると発根しづらくなりますので、よく洗い流すようにします。

水につけて2~4時間後に、土に挿すようにします。

土を乾かさないように半日陰で管理し、その後発根を確認したら鉢上げを行うようにします。

 

 

 

ベンジャミンの温度について

ベンジャミンは、高温には強い植物ですが、低温には弱い性質を持っています。

気温が5℃以下にならないように気を付け、戸外で管理している場合には10℃を板回るようになったら室内に取り込んでやるようにしましょう。

斑入りの種類も人気ですが、一般的な品種に比べると耐寒性が劣りますので注意してやりましょう。

気温が15℃を下回ると生長が緩慢になります。

夏の気温が40℃以上になるような場合には、日陰で管理し、遮光してやるようにします。

ベンジャミンは、環境が変わった、日光が不足した、温度が低すぎたなどの理由で下葉を落とすことがあり、それが「ベンジャミンを育てるのが難しい」と感じさせることがあるようです。

ただ、一時的に葉を落としてもきちんとした管理をして環境になじめば、また葉をつけてくれます。

 

 

 

ベンジャミンの葉落ちについて

ベンジャミンは、環境の変化で「葉落ち」をしてしまうことがあります。

「葉落ち」の原因で多いのが、季節の変わり目などの気温の急激な変化で、最も多いのは冬場となります。

室内で暖房を切っている夜間などの気温の変化についていけず、自ら葉を落とすことで環境に対応しようとします。

また、日当たりの悪い場所で管理していると、葉が段々と落ちてしまいほとんどなくなってしまうこともあります。

ベンジャミンを枯らしてしまう原因で最も多いのが、日照不足ですので、よく日に当ててやるように注意しましょう。

葉が落ちてしまったベンジャミンは、暖かくなる4月頃より徐々に屋外に移してやるようにすると、新芽が気温の上昇と共に芽吹き、秋頃には葉数を増やすことができます。

 

 

 

ベンジャミンの病害虫について

丈夫であまり害虫などはつきませんが、まれにハダニやカイガラムシがつくことがあります。

見つけたら殺虫剤で駆除するか、古い歯ブラシなどでこすり落とすようにしましょう。

また風通しの悪い環境では病気になることがありますので、風通しのよい環境で管理してやるようにします。

 

 

 

ベンジャミンは、生命力が強く、多少水やりを欠いても生長してくれる、育てやすい観葉植物です。

色々な仕立て方で楽しむこともできるベンジャミン。

あなたもベンジャミンを育てて、ガーデニングを楽しんでみませんか?

 

 

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