ガーデニングビギナーさんにおすすめ、花期も長く種類も豊富で育てやすいベゴニアの育て方

四季咲き性の花

ガーデニングビギナーさんでも育てやすい、ベゴニアの育て方

ベゴニアには、四季咲きベゴニア、木立性ベゴニア、球根ベゴニア、観葉ベゴニアなど様々な種類があり、種類も2,000種類以上あるといわれています。

交配種まで数えると、その数倍の数になるともいわれています。

園芸品種としてとても人気が高く、多くの品種改良種が流通しています。

ベゴニアという名前は、フランス人のミシェル・べゴン(Mishel Begon)に由来しています。

ミシェル・ベゴンは、ベゴニアを発見した植物学者のプリュミエを植物採集者として、当時のフランス国王ルイ14世に推薦しました。

ベゴニアの学名Semperflorens(センパフローレンス)は、「絶えず花が咲く」という意味で、ベゴニアが多年草で開花期間が長いことに由来しています。

ベゴニアの中でも、ベゴニア・センパフローレンスに代表される四季咲きベゴニアは、とても育てやすく、開花期間もかなり長いのでガーデニングビギナーさんに特におすすめの種類です。

 

 

 

ベゴニアの土について

ベゴニアは水を好む植物ですが、水はけの悪い土では根腐れを起こす場合もありますので、水はけのよい土で管理するようにします。

市販の培養土でも大丈夫ですが、自作する場合には、赤玉土7、腐葉土3の割合で混ぜて使用します。

それぞれの土については、こちらで詳しく紹介していますので参考にしてみてください。

 

 

 

ベゴニアの肥料について

植え付ける際に、元肥として緩効性肥料を混ぜるようにします。

特に花期の長い四季咲きベゴニアなどは、長く花を咲かせるためにも開花中は月に2~3回程度を目安に液体肥料を与えるようにします。

冬には花が咲かないこともありますが、花期である春から秋に花が咲かない場合には、日光不足の他に肥料の窒素過多が原因の場合があります。

花をよく咲かせるために、日光によく当て、リン酸のカリ分の多い肥料を与えるようにしましょう。

 

 

ベゴニアの苗、球根、種について

ベゴニアの苗の選び方

つやがあり適度な厚みの葉があり、茎が太くしっかりとした苗を選ぶようにします。

徒長して葉の数が少なかったり、葉が枯れたり、病気になっていないものを見極めましょう。

苗の選び方については、こちらでも紹介していますのでよければ参考にしてみてください。

苗の植え付け適期は種類によっても多少異なりますが、4~6月もしくは9~10月頃が適期となります。

植え付ける際には、元肥として緩効性肥料を混ぜ込んでやるようにしましょう。

 

 

ベゴニアの球根の入手方法

園芸店などに球根の取り扱いがない場合には、ネットで購入することも可能です。

球根を植え付ける際、芽が出ている球根ならわかりやすいのですが、芽のない球根を植え付ける場合には、少しへこみのある面を上にして植え付けをします。

植え付けの際には、上下を間違えないように注意しましょう。

球根ベゴニアは、球根の方が出るように浅植えにします。

球根の植え付け適期は、4~5月頃となり、3か月ほどで花を楽しむことができます。

花が咲き終わった夏以降、球根を掘り上げて消毒冷蔵で保管し、10月にまた植え付けるという方法もあります。

 

 

ベゴニアの種まきについて

四季咲きベゴニアは、種まきでも育てることができます。

種まきの適期は、25℃前後になる4~5月頃になります。

ベゴニアの種子は、好光性種子なので種をまいた後は、種を覆土しないことがポイントとなります。

覆土はしませんが、濡れた新聞紙などで覆い乾燥を防ぐのもおすすめです。

種まきの成功率を上げる方法など、こちらでも紹介していますので参考にしてみてください。

種がとても細かいので、水やりは受け皿などに水を溜めて下から吸わせる底面吸水で行うようにするとよいでしょう。

気温が低い場合、発芽が遅れてしまいますので、その場合には室内で管理するなどしてやりましょう。

 

 

ベゴニアの日当たりについて

ベゴニアは日光を好みますので、日当たりのよい、風通しのよい場所で管理するようにします。

しかし、半日陰でも十分育つ丈夫さがあります。

暑さ寒さに少し弱いので、夏は蒸れにも弱いので、涼しい日陰で管理するようにしてやります。

強い日差しは、葉焼けを起こす原因になります。

ただし、日光が不足すると葉が変色したり、花付きが悪くなってしまいます。

冬は10℃程度で生長が止まり、5℃以下になると枯れてしまうことがあります。

冬場には室内で管理する方が無難です。

 

 

ベゴニアの水やりについて

土の表面が乾いたら、鉢底から流れ出る程度たっぷりと水やりを行うようにします。

10月下旬頃からは、少しずつ乾燥気味に管理するようにします。

球根ベゴニアの場合、地上部が枯れ始めたら水やりを控えめにし、完全に枯れた後は水を与えないようにします。

葉や花に水がかかると、傷む原因になりますので水やりは株元にやさしく行うようにしましょう。

 

 

ベゴニアの花がら摘みについて

花の盛りが終わったら、なるべく早めに花がらを摘み取ってやるようにします。

花茎の付け根で切り落としてやるようにします。

こまめに花がらを摘み取ってやることで、株が弱るのを防ぎ、花を長く楽しむことができます。

 

 

 

ベゴニアの切り戻しについて

木立性ベゴニアと四季咲きベゴニアは、1年を通して切り戻しを行うことができます。

生育期間であれば、ある程度切り詰めても大丈夫です。

ただし、真夏と冬は込み合った葉や茎を整理する程度にしましょう。

根茎性ベゴニアは、蒸れを防ぐため梅雨前に切り戻しを行うようにしましょう。

球根ベゴニアは、初夏の花が終わった株を半分くらいの高さまで切り戻すようにすると、秋にはまた花を咲かせてくれます。

花が咲かなくなったベゴニアは、切り戻しを行うことでまた新しく花を咲かせてくれます。

切り戻しでカットする際、脇芽のある節の少し上を切るよう注意します。

 

 

ベゴニアの挿し芽について

ほとんどのベゴニアは、挿し芽で増やすことが可能です。

適期は、6~7月、もしくは9~10月頃です。

挿し芽にする枝は、花芽のない枝を使用するようにします。

元気のよい枝先や茎先を、7~15cmほど(4節以上)を切り取り、葉を2~3枚程度残し、湿ったバーミキュライトなどに挿します。

葉が大きい場合は、蒸散を押さえるため葉を半分程度カットしてやります。

1か月程度で発根し、発芽します。

 

 

ベゴニアの温度について

高温多湿には弱いので、夏は涼しい日陰で管理するようにします。

冬も暖かい地域では冬越しできますが、関東以西の寒冷地では、株を1/3程度まで切り詰めてマルチングして防寒対策をしてやるか、日当たりのよい室内に取り込んでやるようにします。

四季咲きベゴニアなどは、株元3cmまで切り戻し、根鉢も1/3ほど切り崩して新しい用土に植え替えてやりましょう。

 

 

ベゴニアの病害虫について

蒸れにより、殺菌斑点病、灰色カビ病、うどんこ病に罹りやすくなりますので、水やりのし過ぎに注意し、風通しのよい環境で管理するようにします。

うどんこ病は、茎や葉が白くうどんこを振りかけたようになってしまう病気です。

見た目が悪くなるだけでなく、そのままにしておくと葉が褐色になり枯れてしまいます。

初期の場合、水で薄めた酢、または重曹水を霧吹きで葉に吹きかけると治ることもありますが、重症の場合は病気にかかった葉を取り除き、薬剤を散布して対処します。

灰色カビ病は、湿度が80%を超える梅雨時期に発生しやすい病気です。

葉、茎、根元などにフワフワとした灰色や黒のカビが発生して、溶けるように腐敗します。

傷んだ葉はこまめに取り除き、水のやり過ぎ、過湿に注意して予防しましょう。

ベゴニアには害虫はあまり多くはつきませんが、球根ベゴニアなどでは大きな被害が出ることもあります。

害虫としては、ヨトウムシ、アブラムシ、ホコリダニ、スリップス、センチュウ、ナメクジなどが発生することがあります。

ヨトウムシは、春や秋に新芽や新葉を侵食します。

鉢の周りをよく確認するようにして、見つけたら早めに殺虫剤などで駆除するようにしましょう。

4月~10月に、2mm~4mm程のアブラムシ、ホコリダニがつくことがあります。

茎や蕾から養分を奪い生育を妨げますので、見つけ次第殺虫剤などで駆除し、葉水などで乾燥を防ぎ防除するようにしましょう。

スリップスはアザミウマとも呼ばれ、幼虫の頃は葉や茎を食害します。

成虫となってからも雄花の花粉に集まることがありますので、防虫剤などで防ぐようにします。

また、土の中のセンチュウがベゴニアの根に入り込み、コブを作って生育を妨げることがあります。

植え替えの時には、清潔な用土や鉢を使用するようにし、被害を受けた株は廃棄処分するようにします。

 

 

ベゴニアの種類、管理について

木立性ベゴニア

節があり、直立した茎を持ち、シャンデリアのように咲き誇る花が特徴です。

5~9月の生育期には、屋外の風通しのよい半日陰で管理するようにします。

葉焼けを起こすこともあるので、寒冷紗などを利用して強い日差しを避けてやりましょう。

10月~4月の越冬期は、できれば室内に取り込み、窓辺の日のよく当たる場所で管理するようにしましょう。

レースのカーテン越しの日差しがベストです。

木立性ベゴニアは、高温では25℃~38℃、低温は5℃程度まで耐えられます。

しかし、冬の間は最低10℃を保つようにした方が無難です。

肥料は、成長期には週1回程度液体肥料を与えるようにし、8~9月上旬と冬の間は肥料を与える必要はありません。

 

 

球根ベゴニア

地中に塊茎(球根)を作るタイプのベゴニアです。

成長期は、風通しのよい日陰で、強い風が当たらない軒下などの雨もよけられる場所で管理するようにするとよいでしょう。

強い直射日光や高い気温は葉焼けを起こします。

日陰や寒冷紗を利用するなどして、適度な明るさと温度を保つようにしてやりましょう。

越冬期はできれば室内に取り込み、明るい窓辺で管理するようにしてやるとよいでしょう。

球根ベゴニアには、18~22℃が適温となります。

気温が25℃を超えると、株が弱ってしまいますが、35℃までなら生長を止めて耐えることができます。

夏場の高温には注意して日陰、寒冷紗などを利用してやるようにします。

冬場にもし花を咲かせ続けたい場合には、最低10℃は必要です。

夏場は水やりを控えめにし、根腐れなどを防いでやります。

成長期は、週1回程度液体肥料を与えるようにしますが、最低気温が25℃以上になる時期は肥料は与えないようにします。

冬場、葉が緑色のままの株には、カリ分の多い液肥を与えるようにするとよいでしょう。

 

エラチオールベゴニア、クリスマスベゴニア

晩秋から4月までは、屋内の日当たりのよい窓辺でよく日光に当てるようにします。

日差しの強い日などは、レースのカーテン越しが理想的です。

夜間には、照明の光が当たる場所で管理するようにするとよいです。

春と秋は、半日陰での管理が理想的で、夏場は風通しが良い場所が理想的です。

強い日差しは葉焼けの原因になりますので、寒冷紗などで遮光するようにしてやります。

適温は18~22度で、高温に弱いので夏はできるだけ涼しい環境で管理するようにしてやりましょう。

冬場は最低でも、10℃程度を保つようにし、できれば室内で管理してやるとよいでしょう。

週1回程度、液体肥料を与えるようにしますが、夏の高温期や冬の10℃以下になる場合は肥料を与える必要はありません。

 

 

色々な種類があり、ある程度の温度があれば花を咲かせてくれる丈夫なベゴニア。

あなたも育てて、ガーデニングを楽しんでみませんか?

 

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